欧州を襲った記録的な猛暑で中国製の冷房家電の販売が急増している。エアコンはもちろん、移動式扇風機や製氷機、冷房補助用アクセサリーまで品切れが相次ぎ、中国の製造業者と物流業界も緊急の増産と配送拡大に乗り出した。
2日、中国経済メディアの第一財経などによると、最近欧州に40度を上回る強い暑さが覆い、東アジア地域ほど冷房設備が普及していないドイツ・フランス・英国などで中国製エアコンへの需要が急増している。
中国電子商取引プラットフォームのジンドン(JD.com・京東)の海外サービスであるジョイバイ(Joybuy)によると、6月30日時点のエアコン販売量は月初比で約40倍に増加した。そのうちメイディ(Media・美的)のセパレート型エアコンの販売は約42倍に増え、スタンド型扇風機は80倍超、首にかける携帯用扇風機は120倍超となった。
中国アリババ系のアリエクスプレスでも移動式エアコンが英国・ドイツ・フランスなどで相次いで品切れとなった。メイディをはじめとする中国ブランドは緊急の在庫確保に動き、一部の販売業者は「数十個のコンテナ分を前もって欧州に送ったが、すべて売れた」と明らかにした。
エアコンを入手できなかった消費者は別の冷房用品に目を向けている。アリエクスプレスの6月販売データを見ると、扇風機と移動式エアコン、冷風機の販売がドイツでは前年同期比4.6倍、フランスは3倍、イタリアは2倍に増えたと集計された。英国では製氷機の販売が昨年より10倍に増加した。
移動式エアコンの排気ホースを設置する際に窓の隙間をふさぎ冷気が逃げないようにするシーリング部品や、エアコンの風よけなどの冷房補助用品も特需を迎えたと伝えられる。
急増した需要に合わせて中国の物流業界も対応を強化している。中国最大の物流企業であるアリババ傘下のツァイニャオ(菜鳥)は欧州内の28カ所の海外物流倉庫スペースを冷房家電メーカーに優先提供し、エアコンについて翌日配送サービスを開始した。これにより6月の1カ月間で欧州物流倉庫の移動式エアコンの出庫量は前年同月比で約18倍、エアコンアクセサリーの出庫量は12倍に増加した。
ツァイニャオは入出庫と配送の過程に人工知能(AI)とロボットを活用して急増した注文を処理しており、ジョイバイは配達員がエアコンの設置まで一括で行うサービスを欧州に拡大した。