2期就任後にホワイトハウスの改修作業を続けているドナルド・トランプ米大統領が、今回はヘリコプター着陸場、いわゆる「ヘリパッド」の建設に着手した。これにより米大統領がホワイトハウスの芝生でヘリコプターに搭乗する象徴的な場面が約70年ぶりに姿を消す見通しだ。
先月30日(現地時間)、ワシントン・ポスト(WP)は匿名の関係者3人を引用し、トランプ大統領がホワイトハウス敷地に新たなヘリコプター着陸場の建設を開始したと報じた。新しいヘリパッドは「マリン・ワン(米大統領専用ヘリ)」が通常着陸するホワイトハウス南側ポルチコ(半円形玄関)近くに造成される。
WPによると、前日の夜にホワイトハウス南側の芝生で建設作業員がヘリパッド工事を進め、工事現場は大型のフェンスで囲われた。ただしホワイトハウスはまだヘリパッド建設計画を公式発表していない。
トランプ政権がヘリパッド建設に動いたのは、次世代マリン・ワンがホワイトハウスの芝生を損傷させる可能性が大きいためだ。ロッキード・マーティンの子会社シコルスキーが製造した新型マリン・ワンVH-92A「パトリオット」は、排気口が下方に熱気を放出するよう設計されており、ホワイトハウスの芝生が焼ける可能性が高いとされる。
このため、機体当たり2億1500万ドル(約3351億ウォン)に上るVH-92Aパトリオットは、ホワイトハウス南側の芝生で離着陸した前例がないとされる。トランプ大統領が今月フランスで開かれた主要7カ国(G7)首脳会議を訪れた際も、旧型のマリン・ワンが投入された。
トランプ大統領の「ヘリ好み」もヘリパッド建設に影響したとみられる。トランプ大統領は不動産大物だった時代から、自身の名を冠したヘリコプターを愛用するなど、長年にわたりヘリコプターを頻繁に利用してきた。
歴代の米大統領もヘリパッド建設を推進したことがあるが、さまざまな理由で繰り返し頓挫してきた。ホワイトハウスの芝生でヘリコプターに搭乗する米大統領の象徴的な姿が、約70年にわたり複数の政権を経て維持されてきた点も理由の一つに挙げられる。
一方、就任後にホワイトハウスの改修をためらわず進めてきたトランプ大統領にとって、ヘリパッド建設は比較的難しくない決断だったとみられる。トランプ大統領は就任後、リンカン浴室の改造、執務室の金箔装飾、高額な宴会場の建設計画、歴代民主党大統領を嘲笑する「大統領名誉の通り」造成など、さまざまなホワイトハウス改造事業で批判を受けてきた。
ヘリパッド建設にはロッキード・マーティンの資金が投入される。先にWPは、ホワイトハウス軍事室が管理するヘリパッド建設に約500万ドル(約78億ウォン)の寄付金が充てられる予定だと報じた。この日、ロッキード・マーティンの関係者は、同社がヘリパッド建設費を支援するため500万ドルを寄付する予定だと明らかにした。
かつて大統領専用ヘリ部隊である海兵隊第1ヘリ飛行隊(HMX-1)を指揮した退役米海兵隊大佐のRay・ルローは「新しいマリン・ワン計画は莫大な費用が投じられた事業である以上、その性能を適切に活用しないことは多方面で望ましくない」と述べ、「大統領をホワイトハウスへ往来させるヘリの運用は、円滑な任務遂行と警護・保安の観点から何より重要だ」と語った。