ニューヨーク株式市場で主要3指数が29日(現地時間)寄り付き後に上昇した。米国とイランの軍事衝突が拡大に至る可能性が低下したとの期待が投資心理を一部持ち直させ、足元で軟調だったハイテク株にも買いが入った。
この日午前10時20分時点でダウ工業株30種平均は前営業日比189.55ポイント(0.37%)高の52,065.66を付けた。午前10時8分時点のS&P500種指数は21.83ポイント(0.30%)高の7,375.85で取引された。午前10時4分時点のナスダック総合指数は219.81ポイント(0.87%)高の25,517.43となった。
寄り付き直後に比べると上昇幅は一部縮小した。ダウは取引時間中に52,311.63まで上昇し、S&P500種は7,427.80まで上げた。ナスダック総合も取引時間中に25,697.22まで上昇した後、上昇幅の一部を返した。
中東情勢の緊張緩和期待が株式相場反発の背景とされる。ドナルド・トランプ米大統領はこの日、ソーシャルメディア(SNS)「トゥルース・ソーシャル」を通じて、イランが会談を要請したとして、30日にカタールのドーハで会談が開かれると主張した。ホワイトハウスも、特使のスティーブ・ウィットコフとトランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナーが今週のハイレベル会談に向けてドーハに移動する予定だと明らかにした。
ただしイランは米国との実務会談は今週予定されていないと線を引いた。これにより実際の会談開催の可否や議題調整は依然として不確定要因として残る。市場は双方がエスカレーション回避のシグナルを発している点をより重視する雰囲気だ。
個別銘柄ではコムキャストが急騰した。コムキャストはNBCユニバーサルやスカイなどのメディア事業を分離し、別の上場会社にする案を発表した。午前10時8分時点でコムキャストの株価は前営業日比2.08ドル(8.98%)高の25.25ドルで取引された。
宇宙企業のロケット・ラボも堅調だった。ロケット・ラボは衛星通信会社イリジウム・コミュニケーションズを約80億ドル規模の現金・株式取引で買収すると明らかにした。午前10時7分時点でロケット・ラボの株価は7.22ドル(8.54%)高の91.76ドルを記録した。
グーグルの親会社アルファベットも上昇した。アルファベットはこの日からベライゾンに代わってダウ工業株30種平均に採用された。午前10時7分時点でアルファベットの株価は10.93ドル(3.24%)高の348.32ドルで取引された。
一方、恐怖指数と呼ばれる変動性指数(VIX)は小幅高となった。午前10時5分時点のVIXは前営業日比0.23ポイント(1.25%)高の18.64となった。米10年債利回りは4.371%で0.002%ポイント上昇した。
欧州株は横ばい圏で推移した。ロイターによると、汎欧州ストックス600指数はこの日午前8時GMT時点で636.43と横ばい圏を示し、ハイテク株は1.4%上昇した。中東地域の停戦継続の可否や米国・イラン会談の可能性が世界の株式市場の短期的な変数として残っている。