24日(現地時間)にベネズエラ北部で発生した強震の被害が時間の経過とともに拡大している。これについて、地震規模自体が大きかったうえ、約30秒の間隔で2回の大地震が相次いで発生し、被害をさらに拡大させたとの分析が出ている。

25日(現地時間)、ベネズエラのカラカスで発生した地震で崩壊した建物の残骸の上に人々が立っている。/ ロイター=連合

米国地質調査所(USGS)によると、24日午後6時4分ごろ、首都カラカスの西方168㎞離れたモンタルバン近郊でマグニチュード7.2の最初の地震が発生した。続いて39秒後にマグニチュード7.5のより強い地震が起きた。

USGSは今回の地震を、2つの地震がほぼ同じ場所で相次いで発生した「ダブレット地震(doublet)」に分類した。一般的にダブレット地震は、2回の強震が同一の断層系で連続して起きる現象を指す。ベネズエラの事例は、最初の地震と2回目の地震の時間差が数十秒にすぎなかった点で、より異例だとの評価を受ける。

セントルイス大学の地震学者ブレンダン・ビショップ博士はニューヨーク・タイムズ(NYT)に「大半のダブレット地震は今回のように時間的に近接して発生しない」と述べ、「数時間から数日の間隔を置いて発生するのがより一般的だ」と説明した。

オーストラリア・メルボルン大学の地震学教授であるマーク・クィグリーはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に「最初の地震で地殻が移動し、2回目の地震の震源断層に加わる応力(物体内部の仮想的な単位体積に作用する単位面積当たりの力)が増加したため、こうした事象が起きた可能性がある」と述べ、「最初の地震で発生した地震波が、すでに破壊直前だった近隣断層を揺さぶり、2回目の地震を誘発した可能性もある」と語った。

ダブレット地震は一般的な形態ではないが、発生した場合は破壊力が大きい傾向がある。とりわけ今回は震源の深さがそれぞれ20㎞と10㎞と比較的浅かった。2つの地震はいずれも地表に近い場所で発生し、地震波の威力が大きく減衰しないまま地表に伝わり、2度にわたる強い揺れが続いたことで被害が一段と拡大した格好だ。

地震を引き起こした断層運動の様式も被害を拡大させた要因に挙げられる。WSJは、今回の地震が地殻が断層面に沿って水平方向に移動する走向すべり断層(strike-slip fault)の運動で発生したとし、2023年のトルコ大地震と似た様相だと分析した。当時トルコとシリアでは、マグニチュード7.8の最初の地震が発生した約9時間後にマグニチュード7.6の2回目の地震が起きた。

トルコの地震学者シュレイマン・ナルバントが主導した最近の研究によれば、最初の地震を引き起こした断層には2世紀以上にわたり応力が蓄積していた。この断層が破壊したことで近隣の断層へ応力が伝達され、その結果、2回目の地震が速やかに発生したと分析された。ナルバントは「今回の事態は、長期間蓄積された応力と即時的な応力伝達が複合的に作用した結果であり、複雑な連鎖過程を経て発生した」と説明した。

ベネズエラは世界的な地震多発地域である「環太平洋造山帯(環太平洋火山帯、いわゆる不の環)」からは外れているが、カリブ海プレートと南アメリカプレートの境界に位置している。今回の地震発生地点の近隣では昨年9月にもマグニチュード6.2と6.3の地震が相次いで発生し、110人余りが負傷した。

ベネズエラ政府によると、25日午後時点で今回の地震により188人が死亡し、1500人余りが負傷した。4万5000人以上の行方不明届が出ており、人的被害はさらに拡大する可能性が大きい。今後1週間はマグニチュード3〜5の余震も続く見通しだ。

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