西欧が40度を上回る猛暑に見舞われるなか、発電所が暑さの影響で出力を落とし、電気料金まで急騰している。
最近、西欧各地は猛暑で打撃を受けている。25日(現地時間)に英国サマセットの気温は37.8度を超えて6月の最高記録を更新し、パリでも気温が41度まで上昇した。とりわけフランスのパリとイタリアの複数都市では、夜間の気温が30度を上回り、熱帯夜も深刻化している。
一日中猛暑が続き、電力使用量も急増している。フランスの送電網運用会社RTEは今週初め、「猛暑の状況では気温が1度上がるたびにエアコン使用が増え、電力消費が約1ギガワット(GW)ずつ増加する」と明らかにした。
問題は、高温で発電量まで減っている点である。英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、フランスの国営電力会社EDFは猛暑で河川水温が上昇したことから原子力発電所の出力を4.1GW(ギガワット)削減し、英国では気温が36度まで上がるなか、主要なガス火力発電所5カ所が冷却に支障を来し、発電量を縮小した。
ブルース・ダグラス世界再生可能エネルギー連合(GRA)最高経営責任者(CEO)は「化石燃料がもたらした猛暑を、老朽化した送電網と古い発電所が支えきれていない状況だ」と述べた。
需要は増え供給は減るなか、電気料金も跳ね上がっている。エネルギー情報会社モンテル(Montel)によると、ドイツでは25日正午にメガワット時(MWh)当たり86ユーロだった卸電力価格が午後8時には566ユーロまで急騰した。夕方の時間帯には電力需要が急増する一方で太陽光の発電量が大きく落ち込むためだ。これは先週同時刻の最高価格である約160ユーロと比べて3倍以上の水準である。
英国では風速が低く風力発電量が落ち、猛暑で電力需要が急増するなか、電力系統運用機関が欧州大陸から電力を輸入するためにMWh当たり約1379ポンドを支払った。これは通常の前日取引価格のおよそ15倍に達する水準である。
モンテルの上級エネルギーアナリスト、フィンタン・デバニーは「欧州全域で電力需要が高かったが、エアコン使用の増加が主因の一つだ」とし、「増えた需要を満たすために、よりコストのかかる発電機が稼働し、電力価格も同時に上昇する」と説明した。
当面は猛暑が続く見通しで、状況は一段と悪化する可能性が大きい。サイモン・スティール国連気候変動事務局事務総長はFTに「今回の猛暑は、各国とインフラが、今後直面する状況はもちろん、すでに現実となった気候危機にどれほど適切に備えられていないかを明確に示した」と語った。