自称「民主社会主義者」のジョラン・マムダニ・ニューヨーク市長が支持した急進左派候補3人がニューヨーク州連邦下院の民主党予備選で全員勝利し、マムダニ市長の民主党内での影響力が急速に拡大している。
24日(現地時間)ニューヨーク・タイムズ(NYT)など現地メディアによれば、前日に実施されたニューヨーク州民主党予備選で、マムダニが公開支持したブレッド・ランダー前ニューヨーク市監察官、クレア・バルデス・ニューヨーク州下院議員、ダリアリザ・アビラ・シェヴァリエ候補がいずれも勝利した。3人はいずれも11月の本選に進み、3候補の選挙区は民主党の支持が強い地域であるだけに、来年1月の連邦下院入りが有力だ。
とりわけマムダニが支持した候補が現職議員を相次いで破り、その政治的影響力が改めて注目されている。ロウアー・マンハッタンとブルックリンの一部を含むニューヨーク第10選挙区では、ランダー前監察官が現職のダン・ゴールドマン下院議員を下した。第13選挙区でも、マムダニ市長が支持したアビラ・シェヴァリエ候補が5期目の現職であるアドリアノ・エスパイャット議員に勝利した。
マムダニは今回の予備選過程で、資金調達、広告撮影、非公開の戦略会議まで、全方位で3候補を支援した。とくにニューヨーク第7選挙区では、マムダニと民主社会主義者(DSA)の組織力が大きな力を発揮し、クレア・バルデス・ニューヨーク州下院議員が、ニディア・ベラスケス下院議員が後継者として支持したアントニオ・レイノソ・ブルックリン区長を破った。
今回の予備選は、マムダニが率いる勢力が民主党の主要政治勢力として地位を固められるかを占う試金石だった。マムダニが支持した候補の大半は相対的に知名度が低かっただけに、選挙結果にはマムダニの影響力がそのまま反映されるほかなかった。今回の勝利で、マムダニが率いる民主社会主義勢力が中央の政治舞台へ拡散し得ることを示したとの評価が出ている。
NYTは「今回の予備選は、昨年のニューヨーク市長選で反既成政治・社会主義志向の進歩勢力が収めた成功が一時的な番狂わせではなかったことを示した、極めて異例の選挙だ」とし、「少なくともニューヨークでは、これらの勢力が明確に政治的主流へ台頭している」と評価した。
ワシントン・ポスト(WP)も「今回のニューヨーク予備選の最大の勝者は、投票用紙に名前すらなかったマムダニだ」とし、「マムダニの政治的ブランドが強力な影響力を持つことを示すと同時に、マムダニをニューヨーク市庁舎(City Hall)へと導いた民主社会主義(Democratic Socialist)運動が依然として強い政治的推進力を維持していることを示すシグナルとして解釈される」と伝えた。
マムダニが支持した候補の勝利は、ハキーム・ジェフリーズ下院民主党院内総務をはじめとする民主党指導部に負担となる見通しだ。党内の「反乱勢力」と見なされるマムダニの影響力が増すほど、イスラエルとパレスチナの戦争など民主党の内外政策の基本方針にも影響を及ぼす可能性が大きい。CNNは、ジェフリーズ議員が現職議員2人を失うことになり、急浮上する強硬派勢力に対抗しなければならない状況に置かれたと展望した。
ただし民主党主流派がすべて敗れたわけではない。ニューヨーク・マンハッタンの第12選挙区では、マイカ・レッシャー・ニューヨーク州下院議員が勝利した。同選挙区は大物政治家ジェリー・ナドラー議員の引退で空席となった地域で、ジョン・F・ケネディ(JFK)元大統領の外孫でソーシャルメディアのスターであるジャック・シュロスバーグや、反トランプの狙撃手として名を馳せた弁護士のジョージ・コンウェイらが名乗りを上げていた。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「第12選挙区に居住するマムダニは今回の選挙で中立を維持した」とし、「既得権層はマンハッタンで最も富裕な地域の一つで唯一の希望を見いだした」と評価した。