米国の中東における中核同盟国であるクウェートが、イランの繰り返される攻撃に苦しんでいる。米国とイランが停戦後も衝突を続けるなか、実際の被害は米軍が駐留する湾岸地域の国家に集中しているとの指摘が出ている。

クウェート国営通信社KUNA提供の写真。クウェートのシェイク・アフマド・アルアブドラ・アルサバ首相(右から2人目)が、イランの攻撃を受け被害が出たクウェート国際空港を視察している。/聯合ニュース

4日(現地時間)ブルームバーグによると、クウェートは4月8日の米国・イラン停戦発効以降の2カ月間で少なくとも6回の攻撃を受けた。とりわけ3日夜には30発の発射体が飛来し、クウェート国際空港と近隣の軍事基地を攻撃して、停戦後最大規模の攻撃が発生した。事情に詳しい関係者は、クウェート空港と近隣の軍事施設がそれぞれ3回ずつ攻撃を受けたと伝えた。

ブルームバーグによると、クウェートは数千人の米軍が駐留する米国の中核同盟国である。1990年の湾岸戦争以降、米軍はアリ・アルサレム基地などクウェート国内の5つの軍事基地に駐留してきた。今回の攻撃でもアリ・アルサレム基地が再び標的となったことが判明した。

クウェートはすでに2月末から始まった戦争期間に度重なる攻撃を受け、損傷した空港の復旧に数百万ドルを投じていた。しかし3日の攻撃で再び空港が被害を受け、国家インフラが直接的な脅威にさらされているとの懸念が出ている。

クウェート外務省はこの日、イラン政府に対し自国駐在の外交官数を減らすよう要求し、外交官2人に24時間以内の出国を通告したと明らかにした。事実上、外交的対応の水位を引き上げたとみられる。

現地では住民の不安も高まっている。住民は今回の攻撃が戦争初期並みの強度だったとし、全国各地で爆発音が聞こえ、建物が揺れたと伝えた。

3日(現地時間)、イランの攻撃を受けたクウェート国際空港の被害状況を捉えた動画のキャプチャー画面。/聯合ニュース

イランは今回の攻撃が自国の作戦であることを事実上認めた。アッバス・アラクチ外相はソーシャルメディアX(旧ツイッター)で「米国が民間船舶を攻撃し停戦に違反するのに使用する施設を狙った自衛権の次元の攻撃だ」と明らかにした。続けて「敵対行為には即時かつ断固として対応する」と警告した。

クウェートだけでなく、米海軍第5艦隊が駐留するバーレーンも同日、イランのミサイルとドローン攻撃を受けたと明らかにした。イランは、クウェートとバーレーンの政府が米国の軍事行動を支援した責任があると主張している。

湾岸地域の国家は強く反発している。アンワル・ガルガーシュUAE(アラブ首長国連邦)大統領外交政策顧問は「イランの繰り返される攻撃に対抗し、湾岸諸国が結束した対応に乗り出すべきだ」とし、「今回の攻撃は特定の国家ではなく湾岸地域全体を狙ったものだ」と批判した。

クウェートの地政学的負担は一段と増している。石油輸出国機構(OPEC)加盟国であるクウェートは、原油輸出の相当部分をホルムズ海峡に依存している。しかし海峡の通行が事実上まひし、必需物資の輸入は航空輸送に頼らざるを得ない状況だ。このため空港が攻撃を受ければ、経済と物流に及ぼす衝撃も大きくならざるを得ないとの分析が出ている。

バデル・アルサイフ、クウェート大学教授で英王立国際問題研究所(チャタムハウス)研究員はブルームバーグに「クウェートはイランと米国の葛藤コストを不当に背負っている」とし、「両国の間に挟まれたクウェートの負担が次第に大きくなっている」と語った。

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