米ニューヨーク株式市場は国際原油高という逆風にもかかわらず、人工知能(AI)への期待感に支えられ、再び史上最高値を更新した。米国とイランの終戦交渉が揺らぎかねないとの懸念で原油価格が急騰したが、エヌビディアを中心とするハイテク相場が株式市場を押し上げた。
1日(現地時間)ニューヨーク証券取引所(NYSE)でダウ工業株30種平均は前営業日比0.09%高の5万1078.88で引けた。S&P500種指数は0.26%上昇の7599.96、ナスダック総合指数は0.42%高の2万7086.81で取引を終えた。3指数とも終値ベースで史上最高値だ。
相場上昇をけん引したのはエヌビディアだった。エヌビディアはこの日、台湾で開かれた「GTC台北」イベントで、マイクロソフトと共同開発した初のAI PC向けチップ「N1 X」を公開し、AIノートパソコン市場への参入を公式化した。これを受け、エヌビディアの株価は6.26%急騰した。
AI PC市場拡大への期待は関連企業に波及した。エヌビディア製チップの搭載計画を明らかにしたデル・テクノロジーズとHPはそれぞれ10.70%、9.20%上昇した。AIの普及で恩恵期待が高まったソフトウエア業種も堅調だった。セールスフォースが9.68%上昇し、サービスナウ(9.24%)、イントゥイット(6.71%)、アドビ(5.72%)など主要ソフトウエア企業も一斉に上げた.
この日の取引時間中、市場は中東発の地政学リスクで変動する場面もあった。イランがイスラエルのレバノン攻撃に反発し、米国との終戦協議を中断したという現地報道が出て、国際原油価格が急騰したためだ。
しかしドナルド・トランプ米大統領がイスラエルとヒズボラの交戦停止を仲介し、イランとの対話も「速いペースで進んでいる」と明らかにし、投資家心理は回復した。原油高の流れも一部で落ち着いた。この日、ブレント原油先物は前営業日比4.2%高の1バレル=94.98ドル、ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は5.5%高の同92.16ドルで取引を終えた。