コロンビア大統領選の第1回投票で強硬右派傾向の政治新人が1位となり、中南米の『ブルーTIDE(右派の連鎖政権)』の流れがコロンビアでも続くか関心が集まっている。

コロンビア大統領選の決選投票で対決予定の上院議員イバン・セペダと弁護士アベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ/AFP=連合

ブルームバーグ通信などによると先月31日(現地時間)に実施されたコロンビア大統領選で、開票率約99%時点で強硬右派傾向のアベラルド・デ・ラ・エスプリエジャ(48)が得票率43.7%で1位となった。与党左派連合の候補であるイバン・セペダ(64)上院議員は40.9%を得票し、2位にとどまった。

コロンビア選挙法上、第1回投票で過半(50%以上)得票者が出なければ、上位得票者2人が決選投票を行う。これにより両候補の勝敗は来月21日に行われる決選投票で決まる見通しだ。

コロンビアは伝統的に米国の主要同盟国であり、中南米諸国の中では珍しく右派政権が長期間にわたり政権を担ってきた。しかし2022年大統領選で、左翼ゲリラ団体での活動歴がある現職のグスタボ・ペトロ大統領が当選し、初めて左派政権が誕生した。デ・ラ・エスプリエジャが決選で勝利すれば、コロンビアは4年ぶりに再び政権交代を迎えることになる。

当初の世論調査ではデ・ラ・エスプリエジャがセペダに次ぐ2位になると予想されていた。しかし右派傾向の民主中心党の候補パロマ・バレンシアが得票率6.91%で3位となった点を踏まえると、双方の一騎打ちとなる決選ではデ・ラ・エスプリエジャが有利な局面を占めるとの見方が出ている。

ブルームバーグ通信は「デ・ラ・エスプリエジャが大統領選の第1回投票で予想外の1位となり、保守系アウトサイダーであるデ・ラ・エスプリエジャが次期大統領となる可能性が一段と高まった」と伝えた。

刑事専門の弁護士出身であるデ・ラ・エスプリエジャは強硬右派傾向の候補で、選挙過程で左派政権が拡大してきた財政支出を縮小し、減税すると公約した。社会福祉支出を大幅に増やし、中央銀行の利上げ阻止を主張するセペダとは正反対の路線を歩んでいる。

デ・ラ・エスプリエジャはドナルド・トランプ米国大統領のように強力な犯罪取り締まりを支持する。犯罪組織と交渉するよりも強硬対応に出ると強調し、エルサルバドルの超大型刑務所『セコテ(CECOT)』のような施設を10カ所ほど建設すると公言した。エルサルバドルの鉄拳統治者ナジブ・ブケレ大統領がデ・ラ・エスプリエジャの『ロールモデル』でもある。

今回の選挙は単にコロンビアの次期大統領を選ぶにとどまらず、中南米全体のイデオロギー地形を見極める試金石になるとの評価がある。中南米では2000年代初頭から反米と福祉拡大を掲げる左派政権が相次いで誕生する『ピンクTIDE(Pink Tide)』の流れが続いてきた。

しかし最近は物価上昇と景気低迷、治安悪化が重なり、右派勢力が急速に勢力を拡大している。昨年末のチリ大統領選では、保守系のホセ・アントニオ・カスト共和党候補がジャネット・ハラ共産党候補を破って当選した。

米公共放送PBSは「今月末に実施される第2回決選投票の結果は、コロンビアを異なる二つの道のいずれかへ導くと見込まれる」とし、「今回の選挙は中南米の政治地形の変化を見極める一種の『羅針盤』の役割を果たすだろう」と評価した。今月7日にはペルー大統領選の決選投票で、右派傾向のフジモリ・ケイコ『民衆の力』候補と左派傾向のロベルト・サンチェス『ペルーのために共に』候補が対決する。

コロンビアの決選投票の行方は、デ・ラ・エスプリエジャがバレンシアをはじめとする中道右派・保守系候補の支持層をどれだけ取り込めるかにかかっているとの分析が出ている。反左派感情が野党の結集に有利に働く可能性がある一方で、セペダはデ・ラ・エスプリエジャを4年前に多くのコロンビア有権者が拒んだ政策への回帰を図る人物だと規定し、攻勢を強めるとみられるとブルームバーグ通信は伝えた。

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