ドナルド・トランプ米国大統領がイランとの終戦覚書(MOU)草案を承認しなかったことが分かった。先に米国とイランの当局者が草案に暫定合意し、両国とも最終承認の手続きだけを残していたが、トランプ大統領が事実上ブレーキをかけた格好だ。

ドナルド・トランプ米大統領/ロイター=聯合

ニューヨーク・タイムズ(NYT)は30日(現地時間)、匿名の当局者3人を引用し、トランプ大統領が暫定合意案より条件を強化した修正文書をイラン側に再び伝達したと報じた。ただし、どの内容が修正されたのかはまだ確認されていない。

NYTによると、トランプ大統領はイラン資金凍結解除条項が含まれたことに懸念を示してきたという。過去にトランプ大統領はバラク・オバマ前大統領がイラン核合意を推進する中で凍結資金を解除したことを強く批判してきただけに、政治的負担を意識したとみられる。

ある当局者は、トランプ大統領がより強硬な新提案を提示したのは、イランの最高指導者であるアヤトラ・モジュタバ・ハメネイが既存の合意枠組みを速やかに受け入れるよう圧力をかける意図である可能性があるとNYTに伝えた。

トランプ大統領は、イランが米国の提案に回答するのに過度に時間がかかっているとして不満を示したと伝えられた。

先にトランプ大統領は29日「最終決定を下すためにホワイトハウスの状況室で会議を開く」と明らかにしたが、約2時間にわたり進んだ会議は特段の発表なく終了した。

トランプ大統領は状況室の会議に先立ち、ソーシャルメディア(SNS)を通じて、核兵器開発の放棄、通行料なしでホルムズ海峡を完全に開放すること、米国主導でイラン国内に埋設された高濃縮ウランを発掘・廃棄することなどを合意の核心条件として重ねて示した。

MOU締結を巡る不確実性が長期化し、米・イラン間の緊張も再び高まっている。ピート・ヘグセス米国防長官はこの日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)で「イランに対する米軍の海上封鎖は強力に維持されており、終戦交渉が決裂した場合は軍事介入を再開する準備ができている」と述べた。

実際、この日米中央軍は、米軍がオマーン湾でイランの港に向けて航行していたガンビア籍の商船に向けてミサイルを発射したと明らかにした。

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