政府は、ホルムズ海峡に停泊中だった韓国HMM所属の貨物船「ナム号」を攻撃した未確認飛行体について「技術分析の結果、イランで開発されたノール系対艦ミサイルである可能性が高いと結論づけた」と明らかにした。ノールは、イランが中国のC-802を基に改良した対艦ミサイルである。
パク・ユンジュ外交部第1次官は27日、政府ソウル庁舎別館の外交部庁舎で「ナム号被撃事件調査結果」ブリーフィングを開き、ナム号を攻撃した飛行体の残骸などを分析した結果「エンジンがイラン製ターボジェットエンジンと類似しており、部品からイランの製造業者の刻印と推定されるものが確認された」と述べた。
パク次官は「弾頭は、形状がある程度完全な状態の不発弾と推定され、イランの対艦ミサイルであるノールまたはガーデルの弾頭形状と類似している」とし、「火薬は完全に爆発していない不発状態の高性能爆薬物質を確認した」と付け加えた。ガーデルはノールミサイルの射程を延長した改良型として知られている。
続けて「機体は残骸が空色に塗装されており、これはイラン製対艦ミサイルのノール系の塗装および色と同じだ」とし、「残骸はおよそ20〜30年前に生産されたと推定され、生産年を考慮すると旧型のノールミサイルである可能性が高いと判断される」と語った。
パク次官は「ナム号攻撃の背後にイランがあると見ているのか」という質問に「ひとまず、さまざまな証拠がイラン側を指し示していると申し上げることができる」と答えた。パク次官は続けて「駐韓イラン大使を呼んで調査結果を説明し、再発防止を含む責任ある措置を要求する予定だ」と付け加えた。
ただし攻撃主体については「イラン内部の状況に関して具体的に主体を確定することは極めて難しい」と述べた。イラン正規軍あるいは革命防衛隊の犯行なのか、イランの後ろ盾を受けるフーシ派反乱軍や民兵などが行ったことなのかを特定するのは難しいという意味に解される。
今回の発表は、政府が5月10日に1次調査結果を出してから17日ぶりに出た後続の発表である。政府は1次発表で未確認飛行体2機がナム号を攻撃したという事実だけを公開した。飛行体の種類と攻撃主体は特定できなかった。発表以後、状況からイランが関与した可能性を念頭に置きつつも追加調査が必要だとしてイランを直接名指ししなかった。
外交部はその後、飛行体の残骸を5月15日に国内へ持ち込み、国防科学研究所(ADD)で精密鑑識を進めた。ナム号がえい航されたアラブ首長国連邦(UAE)ドバイには国防部の技術分析チームを派遣し、船体の破孔などに対する現場鑑識も行った。