ケビン・ウォッシュ新任米連邦準備制度(Fed・FRB)議長が就任に先立ち、クーパンの親会社クーパン・アイ・アンド・シー(Inc)の持ち株を大口で売却することを決めた。金融政策を決定するFRB議長の身分で個別企業の株式を保有したり取締役を兼任したりできないと規定した米連邦政府の倫理規程に従うための措置である。
16日(現地時間)米証券取引委員会(SEC)の開示システムによると、ウォッシュ議長は15日、自身のクーパン「クラスA」普通株10万2363株を処分する内容の売却予定届(Form 144)を提出した。今回の売却はJPモルガン証券の窓口を通じてニューヨーク証券取引所で実施される。届出に記載された売却予定総額は約168万1998ドル(約25億ウォン)規模である。クーパンが今年提出した委任状に示されたウォッシュ議長の実質保有持分が45万9102株である点を踏まえると、今回の処分数量は全保有分比で約22.3%水準である。
ウォッシュ議長は株式売却と合わせてクーパンの取締役会からも退いた。クーパンは別途の開示(Form 8-K/A)を通じて、米上院がウォッシュ議長の任命案を承認した13日付で、ウォッシュが取締役職を即時辞任したと明らかにした。クーパン側は「辞任は会社の運営や方針、慣行に対する意見相違のためではない」と線を引いた。先立ちウォッシュは1月、ドナルド・トランプ米大統領が自身を次期議長に指名すると、2月初めに承認案が通過した場合は取締役職を退く意向を会社に通知した。
今回の持分整理と取締役職辞任は米政府倫理庁(OGE)と締結した倫理協約によるものだ。この協約によれば、ウォッシュ議長は上院承認以後、可能な限り速やかに、遅くとも90日以内に保有中のクーパン株式をすべて売却しなければならない。株式をすべて処分するまでの間は、クーパンの財務状況に直接影響を及ぼし得る案件にも関与できない。まだ売却していない約35万株も期限内に分割売却の方式で処分される見通しである。
市場関係者は今回の持分売却をめぐり、クーパンの企業価値とは無関係な単純な行政手続きだと評価した。FRB高位幹部の株式保有規定は、過去に浮上した内部者取引の論争以降、一段と強化された。米連邦準備制度監察官室(OIG)は関連報告書で、高位職の資産処分義務について「利益相反の可能性を根本的に遮断し、連邦公開市場委員会(FOMC)業務の公正性と誠実性に対する大衆の信頼を維持する目的だ」と述べた。