イラン戦争の余波で食品包装容器の原材料であるナフサ(naphtha)の供給に支障が生じ、日本の食品・飲料業界が打撃を受けている。
28日(現地時間)のニッケイアジアによると、日本消費財産業連合会(セイダンレン)が実施した調査で、現地企業の40%以上がナフサ不足により既に影響を受けたか、短期間で影響を受ける見通しであることが分かった。
セイダンレンの調査によれば、回答企業の44%が「すでに影響が発生した」と答え、31%が「3カ月以内に影響を受ける」と懸念した。セイダンレンには食品・飲料メーカーや外食企業を含め、712の企業・団体が会員として参加している。
ナフサの供給難が生じた理由は、イラン戦争でホルムズ海峡が事実上封鎖状態に置かれているためだ。ナフサは石油を精製する際に生じる中間原料で、食品包装用プラスチックと容器の生産に不可欠に使われる。ホルムズ海峡が滞り、日本のナフサ輸入が減少し、供給不安が深刻化した。
セイダンレンの調査によると、日本のナフサ輸入が急減するなか、回答企業の25%が「事業継続性に深刻な影響」または「業績・オペレーションに大きな影響」があると予想した。
現場ではすでに生産の混乱が現実化している。ある中堅食品企業は「5月初めにプリン容器を供給できるかどうかすら不確実だ」とし、「納品が途絶えれば販売を中止せざるを得ない」と明らかにした。インスタント食品業界も大きな打撃を受けている。ある企業は容器のサプライヤーから40%の値上げ要請を受け、これをめぐり戦争に便乗して値上げしたとの不満も出ている。
包装の印刷も問題だ。ナフサ基盤の材料が不足し、製品名・成分表示を包材に直接印刷できない事例が出ている。一部の飲料メーカーは5月末から15製品の容器印刷を中止することにした。大量生産の特性上、ラベル貼付も現実的に難しい状況であることが分かった。
原材料価格も急速に上がっている。三菱ケミカルは食品包装用フィルムの価格を20%以上引き上げ、DICやアティアンスなどのインクメーカーも最大30%以上値上げした。
エチレン生産設備を運営するある化学企業の幹部は「ナフサの調達価格が平常時の約2倍水準だ」とし、「一定水準の価格転嫁は避けられない」と述べた。食品メーカーの懸念について、この幹部は「需要の弱含みリスクがある以上、便乗値上げを実施する意図はない」と明らかにした。
問題は現在ナフサの代替材がないことだ。セイダンレンの調査に回答した企業の77%がナフサ基盤の素材に依存している。ニッケイアジアは「中堅企業中心の産業構造上、迅速な対応が難しい状況だ」とし、「5月以降、日本では販売中止や『無印刷包装』の事例が食品業界全般に拡大する可能性がある」と懸念を示した。