米国とイランが11日(現地時間)に戦争終結に向けた協議に入ったが、核心争点であるホルムズ海峡の統制権を巡る意見の相違で膠着状態に陥った。パキスタン・イスラマバードで開かれた両国協議は日付が変わり8時間を超えて続いたが、明確な合意なく平行線をたどったと伝えられた。今回の会談は1979年の両国の国交断絶以降、約47年ぶりの最高位級の対面協議である。
この日の協議はパキスタンが仲裁者として参加した三者会談の形式で進められた。米国側はJD・バンス副大統領とともにドナルド・トランプ大統領の長女婿であるジャレッド・クシュナー、スティーブン・ウィトコブ中東特使らが出席した。米国代表団の規模は警護要員を含め約300人とされる。イランからはモハンマド・バーゲル・ガーリーバーフ国会議長、アッバス・アラグチ外相らが出席した。イランの代表団全体は約70人と伝えられた。
IRNA・タスニムなどイランメディアによると、会談はパキスタン時間でこの日午後5時30分ごろ始まった。両国はこの日昼にシャバズ・シャリフ・パキスタン首相とそれぞれ会い、会談の議題や方式などを協議した後、本格協議に入った。会談場所はイスラマバードの五つ星ホテル、セレナホテルである。
双方の最大の衝突点は、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の統制権問題だった。米国は即時の海峡開放を要求した一方、イランは最終合意後にのみ開放できるとの立場を堅持した。とりわけイランは海峡を米国と共同管理する案を拒否し、単独統制と通行料賦課権限を主張したとされる。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は交渉関係者を引用し「ホルムズ海峡統制権を巡る交渉が膠着状態に陥った」と伝えた。
両国は午後に二度の休憩を挟んで対話を再開した。会談開始から約8時間となる12日午前1時ごろ、IRIBは「会談第3ラウンド」続行を知らせ、「米国の過度な要求を勘案すれば、イラン代表団が米国側から合意点を引き出せる最後の機会と見える」と論評した。イランのメフル通信は、必要な場合は12日にも会談が続く可能性があるとしつつも「会談が1日以上継続しない兆しがある」と見通した。双方とも核心争点で譲歩する気配を見せず、短期間での終戦合意の導出は容易でないとの観測が出ている。
協議が進行する中でも軍事的緊張は続いた。米軍はこの日、ホルムズ海峡で機雷除去作業に着手し、圧力の度合いを高めた。イスラエルもレバノン南部への空爆を続けた。ベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相は「イランとヒズボラに対する作戦はまだ終わっていない」と述べた。こうした中、ドナルド・トランプ米大統領は取材陣との対話で「合意の有無は自分には関係ない。何があってもわれわれは勝った」としてイランを牽制した。
この日の会談は7日に両国が2週間の休戦に合意してから4日後であり、また2月28日に米国とイスラエルのイラン空爆で戦争が勃発してから42日ぶりに開かれたものだ。