イスラエルと米国の空爆で指導部と中核インフラが打撃を受けたが、イラン政権は予想よりも堅固に持ちこたえている。経済難と国際制裁、内部分裂が蓄積した状況でもイラン体制が容易に崩壊しない理由として、「経済的利害関係」で結束した独特の権力構造があるとの分析が出ている。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イラン国民のうち政権を支持する比率は約20%にとどまる。しかしこの少数は単なる支持層ではなく、政権と生計を共有する利害共同体である。WSJは、政権が維持されるほど彼らが恩恵を得て、逆に体制が崩れれば生計基盤もともに崩壊する構造だと説明した。ここには聖職者グループから準軍事組織、一般市民までが緻密に絡み合っている。
◇ 経済の半分を掌握する「軍・宗教コンプレックス」
その中心にはイスラム革命防衛隊(IRGC)がある。少なくとも12万5000人の有給人員を擁する革命防衛隊は、軍事力を超えて経済全般を掌握している。石油・ガス・通信などの中核産業はもちろん、消費財流通まで握り、事実上国家経済を統制する。革命防衛隊傘下の最大建設会社カタム・アルアンビヤの長期契約規模は約500億ドルで、イランの国内総生産(GDP)の14%に達する。
ここに保守派聖職者が運営する宗教財団が加勢し、いわゆる軍・宗教コンプレックスを形成している。オランダのシンクタンク、クリンゲンダール研究所は、彼らがイラン経済の50%以上を統制していると分析した。西側の制裁で外国企業が撤退した空白も大半をこれら組織が占めた。
◇ 大学入試から就職まで…「忠誠」に伴う確実な報酬
イラン政権はこの経済構造を土台に忠誠勢力を維持する。バシジ(IRGC傘下の志願制民兵)活動を行うか忠誠心を示した者には、現金補助金と低金利融資はもちろん、名門大学への入学権や公共機関就職の加点が与えられる。革命防衛隊傘下の企業は一般企業より最大5倍高い賃金を提示し、エリート層の若年層を体制内に取り込むとWSJは説明した。
街頭統制とデモ鎮圧の先頭に立つ約70万人のバシジ隊員もまた、社会全般の要職を占めて既得権を維持する。彼らにとって政権擁護はすなわち自身の社会的地位と財産を守ることだ。
このように数百万人が経済的利害関係で絡み合う構造は、体制の変化を難しくする。反政府世論が存在しても、現行の構造から恩恵を受ける数百万人が容易に背を向けにくいためだ。国際紛争解決団体クライシス・グループのアリ・バエズは「忠誠の代価として恩恵を受ける者にとって体制崩壊はすなわち個人の破産を意味する」と述べ、「彼らが自発的に政権に背を向ける可能性は低い」と語った。
結局、イランを支えるのは神への信仰ではなく、「政権が倒れれば自分も破産する」という強力な経済的恐怖と癒着ということだ。外部からの軍事的圧力や制裁だけでは容易に揺らがない理由もここにある。