イラン政府が自国所属のスポーツチームを対象に敵対国への訪問を全面禁止する措置を出した。米国とイスラエルを相手に戦争を続ける状況で選手団の安全を確保する名分だ。
しかし今年行われる2026北中米ワールドカップの共同開催国に、イランを空爆中の代表的な敵対国である米国が含まれており、イラン代表が正常に大会に参加できるかどうかをめぐって不確実性が高まっている。イラン当局が米国を敵対国とみなし出国を統制する場合、ワールドカップ本大会の舞台を欠場することに直結する可能性も提起されている。
26日(現地時間)ロイターなど主要メディアの報道を総合すると、この日イラン体育省は声明を出し、代表チームとプロチームの選手が敵対国へ移動する行為を全面遮断した。イラン体育省は「敵対的であり、イラン選手および選手団の安全を保証できない国家に代表チームやクラブチームが滞在することは、追って通知があるまで禁止する」と発表した。
これによりイランサッカー協会はアジアサッカー連盟(AFC)に公式書簡を送り、今後行われる国際試合の開催地を中立国へ変更するよう要請した。差し当たりイランのプロサッカークラブであるトラクタFCは、アラブ首長国連邦(UAE)のクラブと行う予定だったアウェー戦をサウジアラビアなど他地域で実施しなければならない状況に置かれた。
最大の争点は迫る2026北中米ワールドカップだ。イランは本大会出場を確定させたが、グループリーグの抽選の結果、すべての試合を米国で行うように割り当てられた。メフディ・タジ・イランサッカー協会長は最近、国際サッカー連盟(FIFA)側と接触し、イランに割り当てられた試合会場を米国からメキシコへ変更する案を協議中だと明らかにした。
ドナルド・トランプ米国大統領はこれに関連し、米国政府としてイラン選手団の入国を保証したり特別な便宜を提供したりはしないという意向を明確にした。トランプ大統領は最近、米メディアのポリティコのインタビューで「私はイランがワールドカップに参加しようがしまいが本当に関心がない。イランは非常にひどく敗北した国家だと考える。彼らはいま、底を突いた体力で何とか持ちこたえている」と述べた。
外部の緊張が高まるなか、イラン代表の結束力も揺らいでいる。イラン代表は27日にナイジェリア、31日にコスタリカと行う評価試合を前に、現在トルコのアンタルヤで訓練を進めている。当初ヨルダンで行われる予定だった評価試合は、戦争勃発直後に速やかにトルコへ変更された。混乱する局面の中で、イラン男子サッカー代表の看板ストライカーであるサルダル・アズムンが政治的理由で代表から突然追放される事態まで発生した。