ドナルド・トランプ米国大統領がベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相の執拗な説得の末、イラン最高指導者アヤトラ・アリー・ハーメネイを暗殺する合同作戦を最終承認したと、23日(現地時間)にロイターが伝えた。ネタニヤフ首相は、イランがいわゆる「トランプ暗殺チーム」を運用していた点を想起させ、復讐心を強く刺激したとされる。
ロイターは同日、複数の関係者を引用し、トランプ大統領とネタニヤフ首相が空爆開始48時間前だった2月26日にホットラインで電話会談を行ったと伝えた。両国の情報機関は、ハーメネイと核心側近がテヘランの官邸に集まるという重要な情報を入手し、当初予定していた会合の日程が28日午前に前倒しされた事実を把握した。
ロイターによると、ネタニヤフ首相はこの通話で、2024年にトランプ大統領が大統領選候補だった時期に、イランが背後と指摘されたトランプ大統領暗殺未遂事件に具体的に言及し、「直ちに報復攻撃に乗り出すべきだ」と主張した。対イラン軍事作戦自体は承認していたが、具体的な実行時期を巡って思案を重ねていたトランプ大統領は、この通話の翌日である27日に最終的な攻撃命令を下した。両首脳が緊密に機微な情報を共有し、最終調整を経た直後からハーメネイ斬首作戦が始まった。
両国の軍当局は今回の攻撃に向け、数カ月にわたる事前準備を行った。米国とイスラエルは先立つ昨年6月、イラン国内の核施設とミサイル基地を集中的に攻撃する第1次合同空爆を実施した。イスラエルはイラン核施設を完全に壊滅できなかった攻撃結果に満足せず、米国に追加作戦を要求した。
折しもトランプ政権は今年1月、ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロ拘束作戦を米軍の犠牲なしに成功裏に終え、大規模な海外軍事作戦に対する自信を大きく得ていた。加えて同月、イラン全土で大規模な反政府デモが野火のように広がり、イスラム革命防衛隊が容赦ない鎮圧で数千人を死亡させる流血事態まで発生し、武力介入の名分が一層明確になった。米国とイスラエルはこの頃から秘密会合を重ね、弾道ミサイル生産施設の破壊を含む作戦計画を精緻に具体化したとされる。
ネタニヤフ首相は、ハーメネイが死亡すればイラン内部で大規模な民衆蜂起が起こり、自然に政権交代が実現し得るとトランプ大統領に継続的に説得した。だが現実は全く別の方向に進んでいる。ハーメネイ死亡後、むしろ反米傾向がはるかに強硬な息子のモジュタバが新たな最高指導者の座に就いた。イスラム革命防衛隊は依然として市内の街頭の統制権を掌握しており、イラン市民は報復などを理由に蜂起を起こしていない。
一方でイラン側の連鎖的な報復攻撃が次第に現実化し、米軍側の人的被害は増加の一途だ。戦争開始4週目に入った現在、米軍は計13人が命を落とした。