米国が開戦から3週を迎えたイランとの戦争を収束させる段階的な作戦縮小の検討に着手した。イラン国内のミサイル戦力を無力化し、核施設を遮断するなど、米国が当初設定した軍事的目標を相当部分達成したと判断した結果とみられる。
21日(現地時間)ロイターなどによると、トランプ大統領はこの日ホワイトハウスで記者団に対し、「米国は作戦目標の達成に非常に近づいており、戦争を徐々に縮小していく方策を検討中だ」と述べた。これは戦争の余波で急騰した国際エネルギー価格を安定させる意図とみられるが、同時にイランに外交的協議のための退路を開いたという解釈も出ている。
水面下では戦後処理に向けた外交的な事前政界(政治的地ならし)作業がすでに始まっている。トランプ大統領の最側近である娘婿のジャレッド・クシュナーとスティーブ・ウィトコフ中東特使が、潜在的な和平協議に向けた詳細計画を策定中だ。アクシオスは米政権関係者を引用し「トランプ補佐陣が、まもなく協議が具体化する事態に備え始めた」と報じた。
新たな協議案にはホルムズ海峡の再開放と、イラン国内の高濃縮ウラン備蓄分の処理問題が主要議題として盛り込まれる見通しだ。仲介は過去の核協議を仲介したオマーンに代わり、カタールが担う公算が大きい。カタールはこれに先立ちガザ地区情勢などで仲介能力を示してきた経緯がある。
米国の融和策の検討にもかかわらず、イランは開戦3週目に入り軍事挑発の規模を拡大し始めた。21日、イランは戦争開始後初めて射程が4000kmに達する弾道ミサイル2発を発射し、インド洋に位置する米軍・英軍の共同基地ディエゴガルシアを狙った。イスラエル軍当局は、イランのミサイルが核施設近郊のディモナ地域まで打撃したと発表した。
このため米国内では、すでに長距離ミサイル挑発で局面が拡大した状況下で、クシュナーらが準備した新たな和平案が開戦直前にジュネーブで提示した条件と類似しているなら、実効性を上げられるかは不透明だとの分析も出ている。