エマニュエル・マクロン仏大統領が欧州の安全保障を守るため核兵器保有量を増やすと述べた。
2日(現地時間)AP通信などによると、マクロン大統領はこの日、ル・テメリエール原子力潜水艦が配備されたイル・ロンゲ島の海軍基地で「フランスの抑止力が現在と将来にも確実な破壊力を維持するよう保障するのが自分の責務だ」とし、「核弾頭の数を増やすことを決定した」と明らかにした。
マクロン大統領は▲ロシアのウクライナ侵攻▲中国の軍事力増強▲米国の安全保障優先順位の変更などを核戦力拡大の根拠として示し、推測を防ぐため核兵器数の情報は公開しなかった。
計画が現実化すれば、フランスは冷戦終結以降およそ30年ぶりに核戦力を増強することになる。フランスは英国の欧州連合(EU)離脱以降、EU内で唯一の核保有国で、現在核弾頭約290基を保有しているとされる。
マクロン大統領は「フランスの新たな核ドクトリン(核兵器使用に関する教理)に英国・ドイツ・ポーランド・オランダ・ベルギー・ギリシャ・スウェーデン・デンマークが同調する」とし、核兵器増強が欧州独自の核の傘計画の一環であることを明確にした。
続けてマクロン大統領は「核兵器を搭載した自国空軍機の同盟国への一時配備を認める」とし、「欧州諸国と関連協定の協議を開始した」と述べた。
これに先立ち欧州自立論者のマクロン大統領は、ドナルド・トランプ米政権が欧州の安全保障から手を引く動きを見せると、欧州にフランスの核の傘をかける方策を提案した経緯がある。
独自の核兵器を保有する英国とフランスを除けば、ドイツ・ベルギー・オランダ・イタリア・トルコなど欧州の北大西洋条約機構(NATO・ナトー)一部加盟国に米国の核兵器が配備されている。
この日、マクロン大統領とフリードリヒ・メルツ独首相は共同声明で「教理的対話と戦略的協力を調整するためのハイレベル核運用グループを設けた」とし、「核不拡散条約(NPT)をはじめとする国際法上の義務を守る」と明らかにした。
ドイツはマクロン大統領が強調してきた『中核パートナー』で、先だって両国は先月のミュンヘン安全保障会議で核の傘の議論を公式化した。年内から戦略施設の訪問、共同訓練などの協力が始まる予定である。
他の欧州諸国も積極的に協力する意向を示した。
メッテ・フレデリクセン・デンマーク首相は「より強力な協力は欧州の抑止力強化に寄与する」とし、「今後数年にわたりロシアの軍事的脅威が高まると予想されるため必要なことだ」と述べた。
ドナルド・トゥスク・ポーランド首相はX(旧ツイッター)に「敵があえて我々を攻撃できないよう、同盟国とともに武装している」とし、同調の意向を示した。