ニューヨーク市場の主要3指数が9日(現地時間)序盤に小幅上昇している。
9日(現地時間)午前10時33分時点、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でダウ工業株30種平均は前日比13.73ポイント(0.03%)高の4万9762.69を付けた。S&P500種指数は19.14ポイント(0.28%)高の6951.44、ナスダック総合指数は前日比107.88ポイント(0.47%)高の2万3139.09となっている.
先週、人工知能(AI)への過度な支出への懸念でハイテク株が軟調となり、割安感からの買いが流入したとみられる。エヌビディアは3%以上上昇し、マイクロソフトとブロードコムも2%台上昇している。
ただし労働統計局(BLS)の1月雇用報告と消費者物価指数(CPI)を控え、上げ幅は限定的だ。
先週発表された雇用指標は不安定な数値を示した。ADP民間雇用指標によると1月の民間雇用は市場予想の半分水準である2万2000人増だった。米雇用情報会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマス(CG&C)が発表した人員削減報告によると、1月の米企業の人員削減計画は10万8435人である。これは世界金融危機直後の2009年以降で最大規模だ。
市場では11日に発表される1月の非農業部門雇用者数は7万人増、失業率は4.4%維持と見込んでいる。新規雇用が市場の最低予想である7万人を下回るかどうかが注目されている。
13日には1月のCPIが発表される。市場予想は前月比0.3%、前年同月比2.5%上昇だ。前年同月比では米連邦準備制度(Fed)の目標である2%より依然として高い水準である。ただし昨年12月(2.7%)より低下した。
ケビン・ウォッシュFed議長候補が「人工知能(AI)の生産性」を強調し利下げを支持しているためだ。ウォッシュ候補は、AIで生産性が高まり供給が大きく改善すれば、インフレの問題なく政策金利を引き下げることができるという論理を展開してきた。通常、利下げは流動性を増やし物価を押し上げるとみなされてきた。
ウォッシュの「AI生産性」論がCPIで試されるなか、米国内の主流経済学界はこの論理に強く反対している。前日付のフィナンシャル・タイムズ(FT)によると、シカゴ大学クラークセンターが経済学者45人を対象に実施した緊急調査で、回答者の約60%が「今後2年以内にAIがインフレや借入コストに与える影響は実質的にゼロに近い」と答えた。