欧州各国が最近、米国との「グリーンランド併合」をめぐる対立を経験するなか、米国製ソフトウエアから脱却しようとする動きに拍車がかかっている。これまで最も近い同盟とみなされてきた米国との関係に不確実性が高まるにつれ、安全保障と直結するソフトウエア分野で自立を推進しようとする流れとみられる。

17日、グリーンランドのヌークで、米大統領によるグリーンランド併合計画に抗議するデモが行われた。/ AFP=連合

29日(現地時間)、セバスティアン・ルコルニュ仏首相は米国製のビデオ会議プラットフォーム「ズーム(Zoom)」やマイクロソフト(MS)の「チームズ(Teams)」の代わりに、フランス政府が開発した「ビジオ(Visio)」を使用すると発表した。ルコルニュ首相は内閣に送った書簡で、この移行は年末までに完了する見通しだと明らかにした。

ルコルニュ首相は閣僚に送った書簡で「ビデオ会議サービスは今や中央政府の日常業務で決定的な役割を果たしている」と述べ、非欧州製のツールはサイバーセキュリティの脆弱性やデータ統制力の不足など、複数のリスクを内包していると指摘した。

フランス政府は自前のビデオ会議プラットフォーム開発に向け、フランスに本社を置くクラウド企業アウトスケールと協力し、フランスのAI企業ピアンノート(Pyannote)とキュタイ(Kyutai)を起用して録音および字幕サービスの提供を受けた。フランスは先立つ2024年7月、公的部門の職員に対しワッツアップとテレグラムの使用を禁止し、公的部門専用メッセンジャー「シャプ(Tchap)」の使用を指示していた。

「脱米国」の流れは他の分野でも続いている。前述のようにフランスとドイツ政府は2024年11月、独ソフトウエア企業SAPと仏人工知能企業ミストラルAIとともに、両国の公共行政機関向けの自前の人工知能ツールを開発する契約を結んだ。OpenAIのChatGPTなど米国製AIが高速で市場を席巻するなか、少なくとも公的部門では技術自立を成し遂げる意図とみられる。

これと並行してドイツ政府は、政府機関が外国製ソフトウエアへの依存度を下げられるよう「ドイツ・デジタル主権センター(ZenDiS)」への支援を要請している。ZenDiSはMSの業務用ソフトを代替する「オープンデスク(OpenDesk)」を自社開発した組織で、2024年には国際刑事裁判所(ICC)が従来のMS Officeを同ソフトに切り替え始めた。

NYTは「グリーンランド主権をめぐる紛争で欧州と米国の関係が一段と悪化してからわずか数日で出た今回の発表は、欧州諸国が国防と技術など戦略分野で長年の同盟国である米国を含む外国勢力から独立を追求しようとする動きの一環だ」と評価した。

欧州は自国のソフトウエア企業に米国が影響力を及ぼそうとする試み自体にも敏感に反応している。最近、IBMから分社した米企業がオランダのモバイル身分証「ディジディ(DigiD)」の運営企業を買収しようとしたところ、オランダ議会ではこれを阻止するための公聴会が開かれた。同システムは年金や健康保険の情報を含む政府ウェブサイトにアクセスする際にオランダ居住者を識別する役割を担うが、米企業の買収の知らせが伝わると、これに反対する約14万人が反対声明に同調した。

米政治メディアのポリティコは「オランダは長らく大西洋同盟関係を支持してきた国で、オランダ社会はもちろん政府も米国の技術やITサービスに基づいて構築されている」とし、「しかしトランプが欧州に向けて各種の脅しを浴びせるなか、こうした依存構造がいまや深刻な安全保障上の問題と認識されている」と評価した。

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