米国が同盟国に対し防衛費の大幅な増額を求める新たな国防戦略を公式化し、日本の安全保障政策が重大な試練に直面している。ドナルド・トランプ政権が同盟の防衛責任拡大を国防政策の中核原則として掲げると、日本政府は財政負担と安保の自律性の間で難しい選択を迫られている。
25日付の朝日新聞によると、米国が新たに打ち出した国家防衛戦略(NDS)は、米本土防衛の強化、インド・太平洋地域での中国抑止、同盟・協力国の防衛責任拡大、防衛産業基盤の動員の四つの柱で構成された。戦略は日本を含む同盟・パートナー国が国防費支出を国内総生産(GDP)比5%水準まで引き上げる案を「新たなグローバル基準」として提示し、これを満たすよう促した。これは北大西洋条約機構(NATO)が掲げてきたGDP比2%基準を大きく上回る数値である。
米国は、同盟国が潜在的な敵対勢力を自ら抑止できる能力を備えてこそ、同時多発的な危機においても連合戦力が効果的に対応できるとみている。米本土と西半球の防衛に優先的に集中する一方で、各地域の安全保障は当該国がより大きな責任を負うべきだという方向性も明確にした。
日本政府は即時の受け入れには距離を置く雰囲気だ。日本はすでに防衛費をGDP比2%水準まで引き上げる政策を推進中である。ここからさらに3ポイント高い5%は、財政構造全体に相当な負担となり得るとの認識が強い。共同通信は「トランプ政権が日本に防衛費をGDP比3.5%水準に引き上げるよう非公式に求めたとされる」とし、「日本政府内部ではこの数値ですら現実的な達成は難しいとの見解が出ている」と伝えた。
高市早苗日本首相は衆議院選挙を前に開かれたインターネット討論会で「米国から5%という数字を直接聞いたことはない」と述べ、防衛費増額は日本が自律的に判断すべきだとの立場を示した。続けて高市首相は、2025会計年度(2025年4月〜2026年3月)に防衛費がGDP比2%に増えたことに関し「この程度で十分な水準だ」とし、「衛星・海底ケーブル防護や防衛産業基盤など、まだ不足する分野を補強している」と説明した。また「日本は独自かつ自律的な方式で防衛力を強化すべきだ」と強調した。
今回の国家防衛戦略はピート・ヘグセス国防長官が署名した文書で、トランプ大統領が強調してきた「力による平和」の基調を政策指針として具体化した成果物である。防衛費増額の要求には、同盟国の軍備拡充を通じて米国の防衛産業を活性化させる狙いもあるとの分析が出ている。
日本内外では、防衛費がGDP比5%水準に拡大した場合、社会保障費を含む他の予算項目の調整が不可避になり得るとの懸念が高まっている。米国が自国の利益を前面に掲げた国防戦略を公式文書として示したことで、日本は安保の自立と財政負担という二重の課題に直面したとの指摘である。