米国国防総省が北朝鮮抑止における米軍の役割を縮小し、韓国が防衛の主たる責任を担うべきだとする新たな国防戦略(NDS)を発表した。
米国防総省は23日(現地時間)に公開したNDS報告書を通じ、この方針を公式化した。報告書は韓国がすでに強力な軍事力を保有していると評価した。
報告書は「高い国防費支出、強力な防衛産業、義務的徴兵制に支えられ強力な軍事力を保有する韓国は、米国の重要だがより限定的な支援の下で北朝鮮抑止に対する主たる責任を負うことができる」とした。
これは韓国の国防能力が十分な水準に達したという米国の判断が背景にあるとみられる。
米国はこの変化を通じて朝鮮半島における米軍戦力の運用を再調整する意向も示した。
NDSは「このような責任のバランスの変化は、朝鮮半島での米軍の配備態勢をアップデートしようとする米国の関心に合致する」とし、「これにより、米国の防衛優先順位により合致する強固で相互に利益となる同盟関係を保証することで、持続可能な平和の基盤を整えることができる」とした。
今回の戦略は韓国に限らない。米国防総省は欧州と中東地域でも同盟国とパートナーが自国防衛の主導的役割を担うことを最優先課題とする方針を示した。これらの地域でも米軍は「重要だが限定的な支援」のみを提供するという原則を掲げた。
これはドナルド・トランプ政権が強調してきた「同盟国の役割分担」路線が反映された結果である。
NDSは集団防衛体制における同盟国の公正な寄与を強調した。報告書には「トランプ大統領のリーダーシップのおかげで2025年1月以後、欧州と韓国で同盟国が役割を強化し始めた」とし、韓国を直接明記した。
北朝鮮の軍事的脅威に関する分析も盛り込んだ。報告書は北朝鮮を韓国と日本に対する「直接的な軍事的脅威」と規定した。
報告書は「北朝鮮の大規模な在来式軍の相当部分が老朽化しているか、維持整備が十分に行われていない」としつつも、「韓国は北朝鮮の侵攻の脅威に対して警戒を緩めてはならない」とした。核とミサイル能力については強い懸念を示した。
NDSは「北朝鮮のミサイル部隊は在来式および核兵器、その他の大量破壊兵器で大韓民国と日本の目標を攻撃できる」とした。
とりわけ米本土への脅威に関して「北朝鮮の核兵器部隊は米国本土を脅かし得る能力が一段と増している」とし、「この部隊は規模と精巧さが増加しており、米国本土に対する核攻撃の明白かつ差し迫った危険をもたらしている」とした。
中国へのけん制の意図もにじんだ。報告書は中国を「世界で二番目に強力な国家」と称し、インド太平洋地域で有利な軍事バランスを維持すべきだと強調した。
ただしこの戦略は中国を抑圧するためのものではないと線引きした。国防総省は「中国を支配したり屈辱を与えたり抑圧しようとするものではない」とし、「単に中国や誰であれ米国や同盟国を支配できないよう保証するためのものだ」とした。今回の報告書で台湾問題は別途言及されなかった。