ドナルド・トランプ米大統領がフランス産ワインとシャンパンに200%の関税を課すとする超強硬策を打ち出した。自身が推進する紛争仲裁機構「平和委員会(Board of Peace)」にエマニュエル・マクロン仏大統領を強制的に参加させようとする措置である。経済的圧力を動員し国際安全保障秩序を米国中心に再編しようとするトランプ特有の土壇場戦術が再び登場したと専門家は評価した。
20日(現地時間)ロイターによると、トランプ大統領は19日に記者団に対し、マクロン大統領が平和委員会への合流を拒否したとの知らせに毒舌を浴びせた。トランプ大統領は「マクロン大統領はまもなく任期を終える予定だ」とし「彼が委員会に入ろうが入るまいが関係ないが、200%関税が適用されれば結局は戻ってくるだろう」と嘲笑を交えた警告を送った。
平和委員会はトランプ大統領が昨年9月、ガザ地区の戦争終結策として初めて示した構想である。しかし最近、世界各国に発送された草案を見ると、この機構は単なる中東の平和維持を超え、国連の役割を代替しようとする野心を示している。
フィナンシャル・タイムズが報じた平和委員会憲章によると、この委員会は「紛争地域に合法的統治体制を構築して平和を達成する国際機関」だ。運営方式は徹底して資本の論理に従う。米国行政府が約60カ国に送った草案によれば、委員会の会員資格を3年以上維持するには10億ドル(約1兆3000億ウォン)を現金で拠出しなければならないとの条項を明記した。トランプ大統領は西側諸国が警戒するウラジーミル・プーチン露大統領まで平和委員会に招待し、国際社会に波紋を広げた。匿名を求めた外交官らは「トランプ大統領が提案したこの機構が既存の国連体制に深刻な害を及ぼす可能性がある」と警告した。
マクロン大統領の側近はロイターに「フランスは平和委員会への参加要請を拒否する意思が確固としている」と伝えた。マクロン大統領はすでにグリーンランド問題をめぐってトランプ大統領と正面衝突している。デンマークの自治領であるグリーンランドの併合を狙う米国に対し、フランスは兵力を派遣するなど欧州各国の中で最も強硬な態度を維持しているところだ。
「貿易バズーカ」と呼ばれる高強度の欧州通商脅威対抗措置(ACI)を動員し、米国の経済的圧迫に対抗しようという主張もマクロン大統領が主導している。ACIは相手国が不当な経済的圧迫を加える際、報復関税などで応酬する欧州連合レベルの強力な通商対抗手段である。
トランプ大統領は平和委員会をめぐる今回の対立を、19日に開幕したダボス会議で本格的に扱う予定だ。トランプ行政府はグリーンランドの領有権を必ず確保すべきだとの立場を堅持し、グリーンランドの主権を持つデンマークを議論から完全に排除しようとする動きも見せている。
ロイターは、トランプ行政府の今回の措置が予算執行権と通商政策を結合した強力な外交手段になると見通した。専門家は、トランプ大統領が自国利益を最優先する取引主義的外交によって既存の国際協調の枠組みを解体しようとしていると分析した。