ベネズエラに対するドナルド・トランプ米国大統領の追加軍事作戦を制限しようとする野党(民主党)主導の法案に、与党の共和党議員の一部が同調し、政治的波紋が予想される。
8日(現地時間)、米政治メディアのポリティコなどによれば、連邦上院はこの日行われた「戦争権限決議(war powers resolution)」の本会議上程案を採決に付し、賛成52、反対47で可決した。
現在の米上院(全100議席)は共和党が53議席で過半数を確保しているが、この日の採決では共同提出者であるランド・ポール(ケンタッキー)議員に加え、スーザン・コリンズ(メイン)、リサ・マーカウスキー(アラスカ)、トッド・ヤング(インディアナ)、ジョシュ・ホーリー(ミズーリ)など共和党上院議員計5人が賛成票を投じた。
この法案は、議会の明示的な承認なしにベネズエラに対する米軍の追加的な敵対行為を禁じることが主な内容で、チャック・シューマー(ニューヨーク)院内総務など民主党上院議員3人とポール議員が共同提出した。決議案が来週上院本会議で通過すれば下院に送付され、下院でも可決されれば大統領の署名のみが残ることになる。
憲法上、外国と戦争を行うには議会の承認が必要だとする決議案の内容は、3日の対ベネズエラ軍事作戦が「麻薬テロ犯」ニコラス・マドゥロに対する司法執行だったというトランプ政権の立場と矛盾する。トランプ大統領は「議会パッシング」論争などを避けるため、マドゥロ大統領の逮捕・移送後に「米国はベネズエラと戦争状態にない」と主張してきた。
共和党議員の「造反票」にトランプ大統領は激怒した。トランプ大統領は上院採決直後、ソーシャルメディア(SNS)トゥルースソーシャルに投稿し、「米国のために戦い米国を防衛する権限を奪おうとして、いま民主党とともに投票した上院議員たちについて、共和党員は恥ずべきだ」と述べ、「今回の採決は米国の自衛と国家安全保障を大きく損なうものであり、軍最高司令官としての大統領の権限を妨げるものだ」とした。
また、賛成票を投じた5人の共和党上院議員に対し「二度と公職に選出されるべきではない」と語った。