ドナルド・トランプ米政権がニコラス・マドゥロ・ベネズエラ大統領を生け捕りにして米国へ移送した後、関連の記者会見が開かれたフロリダ州が米国政治の中心地として再び急浮上している。
南部フロリダはトランプ大統領所有のマー・ア・ラゴ・リゾートが所在する地域であり、トランプ大統領は一昨年の大統領選挙局面からこの地域を政治的本拠地としてきた。トランプ大統領はマー・ア・ラゴ・リゾートで政権移行作業を進め、マルコ・ルビオ国務長官をはじめとする政権中枢人事を多数フロリダ出身者で起用した。
外交舞台でもフロリダの存在感は際立った。スティーブ・ウィトコフ中東特使がフロリダでロシア・ウクライナ側要人らと会談し、トランプ大統領の娘婿ジャレッド・クシュナーもマイアミ近郊の高級住宅地の自宅でガザ地区の和平交渉の仲介に関与した。主要な外交交渉がワシントンではなくフロリダで相次いで行われたということだ。主要20カ国・地域(G20)首脳会議も年末にマイアミで開催される予定である。
フロリダ州が米国政治の中心地として浮上したことを改めて印象づけた契機はマドゥロ逮捕作戦だった。トランプ大統領は連休期間にパームビーチのマー・ア・ラゴ・リゾートに滞在しながらマドゥロの逮捕を指示し、3日(現地時間)に米軍がマドゥロを生け捕りにした事実を伝える記者会見もここで開かれた。
7日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「南部フロリダの過度なまでに大きな影響力が最も明確に表れた事例がまさにマドゥロ大統領の排除だ」とし、「今回の軍事行動はルビオ長官と他のキューバ系米国人が数年にわたり水面下で重ねてきた努力の結実だ」と報じた。
NYTによると、フロリダ州南部はマイアミを中心に長年にわたり中南米とカリブ海地域、特にキューバ問題に関して大統領に対して積極的なロビー活動を展開してきた地域である。1959年のキューバ革命以降、マイアミへ避難したキューバ人は1980年代初頭から政治組織化を始め、トランプ大統領の再選成功にも相当な影響力を行使した。
報道によれば、昨年トランプ政権はマドゥロ側要人と交渉を行ったものの、ルビオ長官はベネズエラとの関係改善がトランプ大統領が推進する法案に対するキューバ系米国人の下院議員らの支持を弱めかねないと説得したという。その後、トランプ政権はマドゥロ政権を外国テロ組織に指定するなど一段と強硬な路線を取った。
今回のマドゥロ逮捕作戦の成功もまた、キューバ系出身のルビオ長官の役割が決定的だったとの評価が出ている。ルビオ長官をはじめとするキューバ系米国人の政治家がトランプ大統領を説得し、ベネズエラに対してもキューバと同様に強硬な政策を採用させたということだ。キューバ系米国人でマイアミ出身の元共和党下院議員カルロス・クルベロは「マルコ・ルビオが国務長官でなかったなら、このようなことは起きなかっただろう」と述べた。