バルト海沿岸の小国エストニアがAI強国として台頭している。エストニアはAI基盤の教育統合プログラムを推進しており、AIを活用したがん診断支援技術と自動化されたデジタル行政サービスを拡大している。さらに政府は司法分野でもAI適用を積極的に模索している。 ChosunBizはエストニアの各分野でAIを活用する実務者にインタビューし、エストニアがAI強国へと生まれ変わることができた秘訣を聞く。

「すでに学生は商用の人工知能(AI)ツールを広く使っている。これを無条件に禁止する代わりに、最も効果的な使用方法を定義するために『AI Leap 2025』プロジェクトが誕生した。学生が適切なAIの使い方を身につけ、学習に活用できるようにするためだ。」

エストニア政府は2月にAI技術を教育課程に統合する国家的課題を公式に宣言した。いわゆる『AI Leap(跳躍)2025』プロジェクトである。これにより教員と学生はAIへのアクセス権を付与され、教育用に設計されたAIチャットボットを基盤に教科授業を行うことになる。現在は段階的な試験運用段階で、専門家主導の下でチャットボットの高度化作業が進行中である.

以前からエストニアは1997年の学級内インターネット普及、2018年のデジタル教科書無償提供など多様な政策を通じてデジタル教育環境の整備を先導してきた。クリスティナ・カルラス教育相は「エストニアの経済的競争力は、若者をAI時代にどれだけうまく備えさせられるかにかかっている」と強調したほどだ。

これを受け本紙はイヴォ・ビサクAI Leap 2025プロジェクト総責任者とオンラインで会い、AI時代におけるエストニアの公教育について聞いた。以下、ビサク総責任者との一問一答。

イボ・ビサクAI Leap財団総責任者。/AI Leap財団提供

─AI Leap 2025プロジェクトについて紹介してほしい。

「AI Leap 2025はAIを教育システムに導入するためにエストニアが推進中の官民協力プロジェクトだ。単にAI学習ツールを学校に配布することを超え、授業方式と評価構造、教員の役割まで再設計することを目標とする。近年、学生は学習過程でAI基盤アプリケーションを広く活用しており、無分別な活用が思考力と学習能力を損なう恐れがあるという問題意識が存在した。これを受けてアラル・カリス大統領が2月のエストニア建国記念日に本プロジェクトの導入を宣言し、教員・青少年団体・教育学者・テック企業の開発者など専門家で構成されたAI Leap財団が4月に発足した。

プロジェクトは迅速に現場に浸透している。現在は試験運用段階で、高校1〜2年生を対象に教育用チャットボットが提供されている。来年からは高校全学年と職業教育課程まで提供範囲を拡大する予定で、高校教員もチャットボットの活用方法や効果などを学ぶ『AIリテラシー研修』を進めている。試験運用段階で生じるフィードバックとデータは国立タルトゥ大学の研究チームが収集し、チャットボットの高度化に活用する。」

─政府レベルで制作する教育用チャットボットの特徴は。市販のチャットボットとどこが違うのか。

「教育用チャットボットの最大の特徴は、学習目的に合わせて機能と役割が厳格に制限される点だ。市販の商用チャットボットは可能な限り高速で完結した回答を提供するよう設計されている。しかし教育用チャットボットは異なる。即座に正答を提供する代わりに、問題解決に向け段階的アプローチを促し、学生自身がどの概念でつまずいたのかを認知させ、必要な手掛かりだけを提供する。すなわち短期的な課題解決よりも、長期的な学習能力と自己調整力を養うことに焦点を当てた『チューター型ツール』を志向すると言える。

技術的には教育用チャットボットはOpenAIのChatGPTとグーグルのGeminiを基盤に制作する。学生が既存プラットフォームに接続して学校IDを入力すると教育用バージョンに切り替わり、学習用チャットボットを使える方式だ。なお2つのプラットフォームとの協業は1年単位契約で更新するが、これは技術の進歩速度と公教育の統制権を勘案した意図的な構造だ。毎年チャットボットの性能と教育的適合性、個人情報保護基準を再評価し、必要時により改善されたプラットフォームを利用できるよう可能性を開いている。学生データの商業目的利用は原則として制限され、チャットボット内のすべての機能変更はAI Leap財団とタルトゥ大学研究陣の審査を経なければならない。」

4月に発足したAI Leap財団。教員、青少年団体の活動家、教育学者、テック企業の開発者などの専門家で構成されている。/AI Leap財団提供

─現場での反応が知りたい。保護者と教員にとってAI導入はどのような意味か。

「当初は保護者と教員の双方が懸念を示した。特に保護者は子どもがAIに過度に依存する可能性を指摘し、思考力と作文能力が弱まる恐れを提起した。ただし本プロジェクトの目標は『すべての教具をAIに置き換える』ではなく、『AIという一つの教具を追加する』に近い。無分別なAI使用を助長するのではなく、明確な基準点を設定しようということだ。この点で家庭でも子どものAI活用を指導できる共通の基準が生まれたという肯定的な反応が出ている。学習過程が記録され、教員がこれをモニタリングするため、不安要素を和らげられるということだ。

教員にとってAI導入はより根本的な変化を意味する。従来の課題と評価方式では学生を指導するうえで限界があるためだ。教員はAI導入後、授業での役割がより質的な領域へ移行していると評価する。単純な知識伝達や反復課題中心の業務は減る一方で、学生の思考過程と学習態度を観察し直接介入する必要性が高まったためだ。こうした変化は結局、教員により高い専門性と教育哲学の堅持を求めている。」

─エストニアは直近の2022年OECD国際学力到達度調査(PISA)で欧州1位となるなど教育強国として注目されている。秘訣はあるか。

「エストニアの教育的成果を単一の政策や特定の教育方式の結果として説明するのは難しい。ただし公教育、特に教員への高い信頼が重要な背景になったと考える。エストニア教育において教員は政策の『執行者』ではなく『共同設計者』だ。新たな政策やツールが導入される際、教員は初期の議論段階から参加し、今後の授業方式や教材選定においても全面的な選択権を持つ。教育課程は方向性と目標のみを提示し、教員の自律性を保障する方式である。

今回のプロジェクトでも教員はPLC(Professional Learning Community・学習共同体)方式でAI活用能力を高めた。各学校と地域単位でPLCセッションを運営し、教員がAI活用方法と授業事例などを共有し、共に解決策を導き出せる機会の場を設けた。これは教員集団自らが新たな教育パラダイムを直接形成した点で意義があり、エストニア政府が教員の専門性を高く評価している証左でもある。」

─AI LEAPプロジェクトの最終目標は何か。

「長期的には検証された教育モデルを国際社会に共有することが目標だ。今回のプロジェクトが効果を収めれば、他国の公教育システムにも適用できるだろう。公教育でのAI活用原則を基に、各国が自国の教育環境と言語、カリキュラムに合わせてAIシステムを適用できるオープンな構造を志向している。エストニアはAI Leap 2025を通じ、AI時代において公教育がいかなる基準と責任の下で運営されるべきか、優れた先例を残したい。」

※ 本記事はAIで翻訳されています。ご意見はこちらのフォームから送信してください。