24日(現地時間)のニューヨーク市場で、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種指数とダウ工業株30種平均が雇用指標の堅調さを受けて史上最高値を更新した。米国経済のソフトランディングへの確信が強まり、クリスマス休暇を前に投資家心理が改善した結果である。
この日ニューヨーク証券取引所(NYSE)でS&P500種指数は前営業日比0.32%高の6932.05で取引を終えた。ダウ平均も288.75ポイント(0.60%)上昇の4万8731.16を記録し、終値ベースで過去最高値を更新した。ハイテク株中心のナスダック総合は0.22%高の2万3613.31で引けた。この日はクリスマスイブにあたり、現地時間午後1時に早期閉場した。
投資家はこの日発表された雇用関連統計に注目した。米労働省の発表によると、지난週(12月14〜20日)の新規失業保険申請件数は21万4000件となった。市場予想の22万5000件と前週の22万4000件をいずれも下回る水準である。失業保険を申請する人が予想より少ない事実は、米国の雇用市場がなお強固で、経済が急激に崩れるリスクが低いというシグナルと解釈される。
これに加え、米国の7〜9月期国内総生産(GDP)成長率の確定値が4.3%となり、景気楽観論を後押しした。当初の市場予想である3.2%を大きく上回る結果だ。専門家は、米国経済が高い金利水準に耐えつつ安定的な成長軌道に乗ったと評価した。プリンシパル・アセット・マネジメントのマグダレナ・オカンポ投資ストラテジストは「失業率が急騰しない限り、堅調な経済成長とインフレ圧力の鈍化は株式のようなリスク資産にとってポジティブな環境を提供する」と分析した。
銘柄別では消費財、金融、半導体セクターが上昇を主導した。スポーツ用品大手のナイキは4.6%急騰した。アップルの最高経営責任者(CEO)であるティム・クックがナイキ株を約300万ドル相当買い付けたとのニュースが伝わり、投資家が買いを入れた。著名企業のトップが直接株式を購入した事実が、当該企業の将来価値に対する前向きなシグナルとして受け止められた。
半導体のマイクロン・テクノロジーはシティグループがポジティブなリポートを出したことで3.8%上昇し、史上最高値を更新した。金融株のシティグループ株も1.8%上昇し、高値を付けた。一方、インテルはエヌビディアが自社チップの生産工程でインテルのプロセス導入を中止したとの報道が出て下落した。
債券市場も安定的な推移となった。市場金利の指標となる米10年債利回りは前日比0.03%ポイント低下の4.13%を記録した。一般に金利が下がると企業の資金調達コスト負担が軽くなるため、株式市場には追い風となる。
次期FRB議長の行方に伴う不確実性も次第に和らぐ雰囲気だ。トランプ大統領は次期連邦準備制度議長の候補群を3〜4人に絞り、近く最終決定を下す予定である。市場では、誰が議長になっても、現下の経済状況を踏まえれば急激な政策変更はないとの見方が多い。ベルウェザー・ウェルスのクラーク・ベリン・ストラテジストは「来年中盤まで追加利下げがなくても、相場が現在の上昇モメンタムを維持する可能性が大きい」との見方を示した。
年末年始に株価が上がるサンタラリーへの期待も高まった。サンタラリーは、毎年最後の5取引日と新年最初の2取引日に株式市場が強含む現象を指す。今年は24日から来年1月5日までがこの期間に当たる。グラニット・ベイ・ウェルス・マネジメントのポール・スタンリー・ストラテジストは「しばらくボラティリティを経験していた市場がクリスマス直前から収益を出し始めた」とし、「典型的なサンタラリーの形が現れると期待している」と述べた。
国際金価格は小幅安となり、1オンス当たり4479.42ドルで取引を終えたが、取引時間中に一時4555.1ドルまで急伸し、史上最高値を記録する場面もあった。暗号資産のビットコインは0.3%安の8万7409.59ドル近辺で推移した。