フィンランド予備役年齢上限を60→65歳に引上げる

フィンランドがロシアの脅威に備え、予備役招集の年齢上限を現行の60歳から65歳に引き上げる。

アンッティ・ハカネンフィンランド国防相はAFP通信に、法案が大統領の署名を経て翌年1月1日から施行されると22日（現地時間）明らかにした。ハカネン国防相は、今回の措置で今後5年間に徴集対象者が12万5000人増え、予備役の規模が2031年には100万人水準になると述べた。

ハカネン国防相は「今回の措置と他の国防強化策は、フィンランドが現在と将来において安全保障を確保していることを示す」と強調した。

フィンランドは約90万人の予備役、戦時編制兵力28万人を保有している。フィンランドは満18歳になる男性に兵役義務を課しており、服務期間は訓練内容に応じて6カ月、9カ月、12カ月に分かれる。女性は志願で服務できる。

ロシアと1340kmの国境を接するフィンランドは、2度の戦争を経て1940年代に領土のおよそ10%を失った経験がある。ロシアのウクライナ侵攻後に安全保障への不安が高まり、2023年4月に北大西洋条約機構（NATO）に加盟した。