米3四半期GDP4.3%成長で国債利回り上昇FRB利下げ期待後退

米国経済が第3四半期に入って予想を上回る成長を示し、23日（現地時間）に米国債利回りが上昇した。成長指標が強く出たことで来年の利下げ期待も一部で弱まった。

電子取引プラットフォームのトレードウェブによると、金融政策に敏感な米2年債利回りはこの日、ニューヨーク株式市場の寄り付き時点で3.55%となり、前日比で5bp上昇した。bpは0.01%ポイントである。米10年債利回りは同時点で4.20%となり、前日比で3bp上昇した。

米商務省はこの日、第3四半期の国内総生産（GDP）成長率が前期比年率4.3%だったと発表した。2023年第3四半期以来2年ぶりの高水準で、ダウ・ジョーンズが集計した予想値3.2%を上回った。

雇用市場の冷え込みで景気減速懸念が出ていたが、成長の流れが強く確認され、国債利回りを押し上げたとみられる。連邦準備制度の来年の追加利下げ期待も弱まった。

シカゴ商品取引所のフェドウォッチによると、金利先物市場は、FRBが来年3月まで政策金利を現在の3.50〜3.75%に据え置く確率を、前日の47%からGDP指標の発表直後に54%へと引き上げて織り込んだ。