米国沿岸警備隊がベネズエラ近海の公海で3隻目のタンカー拿捕を試みた。ドナルド・トランプ米国大統領が予告したベネズエラの石油輸出完全封鎖措置が本格化し、国際原油価格と海上物流市場の不確実性も高まった。

21日(現地時間)ロイターによると、米国政府はベネズエラ制裁回避に関与した暗黒船団(制裁回避に用いられる匿名運航船団)所属のタンカー、ベラ1号を追跡中である。ベラ1号は有効な船籍旗を掲げていない無国籍船であることが確認された。

この船舶は過去にイラン産原油を輸送しテロ資金調達に関与した疑いを受けている。米当局は裁判所から押収・捜索令状を発付された状態だ。現在ベラ1号は米軍側の停止命令に応じず、カリブ海で逃走しながら追跡戦を繰り広げている。

タンカーのエバナ号が2025年12月21日(日)、ベネズエラのプエルトカベージョにあるエルパリート港に停泊している。/聯合ニュース

米軍は20日にも別のタンカー、センチュリス号を拿捕した。センチュリス号はベネズエラで原油を積載して移動していたところ、ヘリコプターで乗り込んだ米特殊部隊により制圧された。クリスティ・ノーム国土安全保障長官はソーシャルメディアを通じて「麻薬テロ資金として使われる不法原油の移動を最後まで追跡して止める」と述べた。先の10日にはイラン産原油の輸送履歴があるスキッパー号が拿捕され、テキサス州の港へ護送された。

トランプ大統領は最近、ベネズエラのマドゥロ政権を外国テロ団体に指定し、石油輸出に対する全面的な封鎖を宣言した。マドゥロ大統領は自国海軍にタンカー護衛を指示して対抗した。最近の衛星写真には、センチュリス号がベネズエラ海軍の艦艇3隻の護衛を受けて移動する様子も捉えられた。ベネズエラ政府は米軍のタンカー拿捕を私有財産の強奪と船員の誘拐だと非難し、強く反発している。

米当局は、ベラ1号が位置追跡装置を操作するいわゆるスプーフィング手法で制裁を回避してきたとみている。衛星分析の結果、ベラ1号は8月にイランのハルグ島で原油を積んだ後、オマーン近海で別の船に積み替える方式で航路を偽装した。専門家は、世界のタンカーのおよそ20%を占める暗黒船団に対する米国側の圧力が加速すると予想している。

トランプ大統領は証拠を示していないが、マドゥロ政権が石油販売代金で麻薬テロと人身売買を支援していると非難している。米軍は9月からベネズエラ近海で麻薬密売が疑われる船舶を攻撃し、少なくとも104人を射殺するなど軍事的緊張を高めてきた。国際社会は米国側の海上封鎖が実質的な交戦に発展するかどうかを注視している。

このため一部では原油価格上昇の可能性に対する懸念が出ている。ロイターは投資銀行UBSを引用し「制裁対象でない船舶まで拿捕され、ベネズエラ産原油の供給リスクが高まった」とし「アジア市場の取引開始時に原油価格が小幅に上昇する可能性がある」と分析した。ただしケビン・ハセット米国家経済会議委員長は「拿捕された船舶は闇市場の船であり、米国内の原油価格に大きな影響は与えないだろう」と述べた。

※ 本記事はAIで翻訳されています。ご意見はこちらのフォームから送信してください。