週末にオーストラリア・シドニーのボンダイビーチで15人を殺害した銃撃犯らが犯行直前にフィリピンを訪れていた事実が明らかになり、フィリピンがイスラム過激派(IS)の拠点となっている点に関心が集まっている。

イスラム国(IS)の旗/ロイター=聯合

17日(現地時間)にCNNは「フィリピンでのテロ活動はここ数年で減少したが、僻地では依然として多くのイスラム系武装組織が活動している」とし、「これらは長年にわたりフィリピンに流入してきた外国人戦闘員を喜んで訓練する意思も持っている」と報じた。

これに先立ちオーストラリア警察は、ボンダイビーチ銃撃事件の容疑者らが「ISの理念にとらわれていた」とし、最近ISの温床として知られるフィリピンの一地域を訪問していた事実を確認したと明らかにした。ABC放送は、2人の容疑者が先月フィリピン南部で軍事式の訓練を受けたとみていると伝えた。

IS組織は数十年前からフィリピンに集まってきた。フィリピン平和・暴力・テロ研究所のロメル・バンラオイ所長は「武装組織は数十年にわたりフィリピン南部で活動してきたうえ、9・11テロ以前から外国人を引き込み組織活動に参加させてきた」と述べた。

とりわけアルカイダと連携するアブサヤフ・グループ(ASG)はフィリピン南部のミンダナオ島を拠点としている。ミンダナオ島は、カトリック信者が大半を占めるフィリピンの他地域と異なり、ムスリム人口比率が高い地域である。

フィリピンがIS組織の拠点として定着した背景には、不安定な政治状況が影響したとの分析が出ている。オーストラリアのディーキン大学国際イスラム政治学科の学科長であるグレッグ・バートン教授は「フィリピンは比較的最近になってようやく民主主義を定着させたほど、歴史的に安定した統治環境を享受してこなかった」とし、「ミンダナオ島はその中でも無法地帯に近い未開地域だった」と説明した。

オーストラリア保安情報庁(ASIO)もまた「ISがフィリピン、特に中部ミンダナオ地域の劣悪な経済・社会環境を悪用して組織員を募っている」と明らかにしたことがある。

とりわけミンダナオ島は山岳地形が多く、IS組織が人里離れた地域にキャンプを設置し戦闘員を訓練するのに有利な環境を備えている。さらにフィリピンは国境管理が甘く、外国人が不法に比較的容易に出入りできる国と評価されている。

加えて、数十年にわたりIS系団体がフィリピンに根を下ろしてきた事実は、他の組織をフィリピンへ引き寄せる要因として作用している。バンラオイ所長は「フィリピンはアジアはもちろん世界各地から来る外国人戦闘員が最も好む目的地だ」とし、「フィリピンで訓練を受けようとする外国人は、現地の武装組織や過激主義ネットワークと連携していなければ訓練施設にアクセスできない」と述べた。

ただし、ロドリゴ・ドゥテルテ前フィリピン政権が2020年に暴力行為を支持・助長・支援した人物まで起訴できるようにした反テロ法を通過させ、武装組織と和平協定を締結して以降、フィリピン国内のテロ発生件数は減少傾向にある。CNNは「だからといって危険が消えたわけではない」とし、「和平協定を結んだ一部の武装組織も依然として武装状態を維持している」と伝えた。

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