万科が債務延長案否決で返済逼迫リストラ不可避

経営難に陥った中国の大手不動産会社である万科（Vanke）は、15日に満期を迎える債務の返済延長に失敗した。

14日（現地時間）、ロイターやブルームバーグによると、万科は200億元（約4200億ウォン）規模の債務返済期限の1年延長、信用補完、利払い期日順守の3案を債権者に提示したが、拒否された。これにより万科は5営業日以内に債務を返済しなければならない。

万科は今月28日に満期を迎える370億元（約7700億ウォン）規模の債務返済についても1年の延長を要請した。債権者会議は22日に開く予定である。

債務延長が不成立となり、万科の流動性不安は一段と強まった。万科は財務の不安定性が浮き彫りとなる中、最大の国有株主である深圳メトロから3000億元（約6兆3000億ウォン）超の株主ローンを受けてきた。

しかし深圳メトロが最近、資金支援の要件を強化したことで、万科の債務危機は急速に深刻化したと伝わる。万科の有利子負債規模は3643億元（約76兆2000億ウォン）に達する。

中国の不動産市場は新型コロナ以後、長期低迷局面に入った。恒大、碧桂園など大手不動産会社が相次いでデフォルトに陥る中、国有企業が最大株主である万科までもが揺らぐ状況は、市場心理を一段と萎縮させかねないとの懸念が出ている。

リー・ファン・フォレストキャピタル香港の共同創業者をはじめとする市場観測筋は、債務の満期延長は万科の根本的な問題を解決できないばかりか、金融市場に追加の混乱を招くリスクがあるとして、全面的な債務再編は不可避だと強調した。