ニューヨーク株式市場の主要3指数は、エヌビディアの第3四半期決算と9月の雇用指標を受けて上昇して始まった。
20日(現地時間)午前10時45分現在、ニューヨーク証券取引所でダウ工業株30種平均は前日比700.91ドル(1.52%)高の4万6839.68を付けている。S&P500種指数は前日比125.09ポイント(1.88%)高の6767.25、ナスダック総合指数は同550.53ポイント(2.44%)高の2万3114.75を示している。
前日に公表されたエヌビディアの2025年第3四半期決算が市場予想を上回り、人工知能(AI)関連銘柄に追い風となった。エヌビディアは第3四半期の売上高が570億1000万ドルだったと発表した。前年同期比62%増で、過去最高だ。市場予想(549億2000万ドル)も軽々と上回った。
エヌビディアは第4四半期の売上見通しを、市場予想(616億ドル)より34億ドル多い650億ドルと示した。売上高に対する利益率は75%前後と見込んだ。超過需要が続いていることを示唆した。
これを受け、エヌビディアの株価はこの日現在、前日比3.62%高で取引されている。ビッグテックも上昇基調だ。アルファベットは4.42%、テスラは5.35%上昇した。
この日は米連邦政府のシャットダウン(一時的な業務停止)で先送りされていた9月の非農業部門雇用統計も発表された。各指標はまちまちの動きとなっている。非農業部門の雇用は前月比11万9000人増となり、市場予想の5万人増を大きく上回った。失業率は4.4%で、予想の4.3%を上回り、2021年10月(4.5%)以来の高水準を記録した。
15日に終わった1週間の新規失業保険申請件数は季節調整後で22万件となった。市場予想の23万2000件を下回る。一方、8日に終わった週の継続受給者数は197万4000件で、2021年11月6日以来の最大となった。
ダニエル・ニューマン・ザ・フューチャム・グループ最高経営責任者(CEO)は「現在、弱気論は崩れつつあり、人工知能(AI)取引は極めて順調だ」と述べ、「加えてマージンは強く、中国に対する懸念は消えた状況だ」と説明した。ナンシー・ファンデンハウテン・オックスフォード・エコノミクス上級エコノミストは「9月の雇用リポートは遅行的だが、シャットダウン以前に労働市場が崩壊していなかったという安心感を示した」とし、「(9月の雇用リポート)資料には12月のFOMCで金利を据え置くという当社の予測を変更する要素はなかった」と語った。