ADPが10月米民間雇用4万2000人増と発表雇用悪化懸念後退

米国の雇用情勢が懸念されたほど悪くはないことを示す民間調査会社の指標が出た。

米雇用情報大手オートマチック・データ・プロセッシング（ADP）は、10月の米民間企業の雇用が前月比4万2000人増加したと5日（現地時間）明らかにした。

増加幅はダウ・ジョーンズが集計した専門家予想（2万2000人）を上回った。ADPが集計する米民間雇用は8〜9月に2カ月連続で減少し、雇用市場の悪化懸念を高めていた。

連邦政府のシャットダウン（一時的な業務停止）後に経済指標の公表が遅れるなか、ウォール街では雇用市場の動向を見極めるため、この日に公表されたADP民間企業雇用指標に注目してきた。

7日に米労働統計局の公式雇用指標が予定どおり公表される場合、非農業部門雇用者数は10月に6万人減少し、失業率は4.5%に上昇したと専門家はみている。

ADPの指標は民間情報会社が収集した情報に基づく調査結果であり、米政府が公式に集計する雇用指標とは乖離が生じる可能性がある。