4日（現地時間）に日付が変わると、米連邦政府のシャットダウン（一時的業務停止）は事実上最長記録を更新することになる。こうした中、ドナルド・トランプ政権は航空便の運航が停止する可能性があると警告した。
CNNによると、ショーン・ダフィー米運輸長官はこの日記者会見で「民主党の皆さん、きょうから1週間後には甚大な混乱が起きる」と述べ、「大規模な航空便の遅延と欠航が発生し、管制官不足により一部の空域を閉鎖しなければならない可能性がある」と語った。
管制官は運輸保安局（TSA）職員とともに必須人員に該当し、シャットダウン期間中も給与を受け取れないまま勤務しなければならない。シャットダウン初期には2週間ごとの給与支払い方式により一部の給与が支給されたが、先週からは全面無給の状態で働いている。現在約1万3000人の航空交通管制官がシャットダウンにより給与を受け取れていない状況だ。
ダフィー長官は、管制官が2回の給与未払いの状況までは持ちこたえるのが難しいと述べた。長官は「私がただ資金を調達して管制官に給料を支払うことはできない」とし、「若い人たちは選ばなければならない。『シャットダウンが発生して給料を受け取れないかもしれない仕事を選ぶのか』。このような不確実性が人材流入にも影響している」と語った。
シャットダウンで無給勤務の期間が長引き、米国全土の空港で休暇を取ったり無断欠勤する職員が増えている。このため現在約2000〜3000人の管制要員が不足している状況だ。航空便追跡サイトのフライトアウェアによると、4日午後時点で米国内線・入国・出国の航空便のうち1800便以上が遅延し、50便以上が欠航した。
ダフィー長官は空域が安全でないと判断すれば閉鎖せざるを得ないと重ねて強調した。長官は「効果的かつ安全に空を管理する管制要員が十分でないなら、便を遅延させるか取り消すか、航空会社に取り消しを要請するしかない」と述べ、「今回の閉鎖措置でシステムにさらなるリスクが持ち込まれていないと言うのは誠実ではない。システムにより多くのリスクが発生している」と語った。
実際、過去にもシャットダウンに伴う人員不足で空港の地上運用が停止した事例がある。トランプ政権1期だった2019年1月25日、航空交通管制官10人が集団欠勤し、ニューヨークのラガーディア空港の運用が一時停止した。この出来事はトランプ大統領が政界の協議テーブルに着く決定的な契機になった。
給与を受け取れないTSA職員の欠勤が増え、空港の出入国手続きにも遅延が生じている。先にアトランタのハーツフィールド・ジャクソン国際空港は先月、人員不足により長い待機列が形成されうると警告しており、ヒューストンのジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港は今週、保安検査の待ち時間が最大3時間に達する可能性があると明らかにした。
専門家も、シャットダウン期間中に飛行自体は可能だが、シャットダウンが長引くほど航空システムの安全性は低下すると指摘する。全米航空管制官協会（NATCA）のニック・ダニエルズ会長は3日のCNNインタビューで「この状況が毎日繰り返されれば、明日は今日より安全ではなくなる」と述べ、「自分も出勤しながら『家賃はどうやって払うのか』ということばかり考えている」と語った。