人が運転せず自ら作業をこなす完全無人・自律型の油圧ショベルが工事現場で働く時代が開かれつつある。熟練人材の不足や安全性の課題を背景に自動化の流れが強まり、今後市場規模が急速に拡大するとの見方が出ている。
8日、調査会社フォーチュン・ビジネス・インサイツによれば、世界の「自律建設機械」関連市場規模は今年1,771億ドル(約24兆ウォン)から2034年に3,522億ドル(約48兆ウォン)へ拡大する見通しだ。年平均成長率は約9%に達すると予測した。
自律建設機械は、カメラやセンサー・人工知能(AI)などを搭載した自動化機器や、オペレーターを支援する知能型油圧ショベル、運転者なしで完全自律走行する無人・自律建設機械などを含む。部品も含まれる概念である。
フォーチュン・ビジネス・インサイツは「建設現場の人手不足と高賃金の進行で自律建設機械の導入が促進されている」とし、「とりわけ完全自律建設機械が市場を主導している」と付け加えた。
実際に最近、無人・自律油圧ショベルを実工事現場に投入する事例が相次いでいる。先月、米施工会社チャンピオン・サイト・プレップ(Champion Site prep)が施工中の米テキサス州で約92万立方メートル規模の初期土木工事現場に、土砂運搬などの作業が可能な完全自律・無人油圧ショベルが投入された。
この油圧ショベルは米建機大手キャタピラーの製品である。建設機械向け自律・無人システム開発企業のベッドロック・ロボティクスが開発したAI(人工知能)基盤の自律システムが搭載された。油圧ショベル自ら周辺環境を学習し、走行経路を計画するなど複雑な作業を遂行できる。
この装置は掘削作業の進行状況を自らモニタリングし、安全対応システムも備え、人が近づくと自動的に停止する。ベッドロック・ロボティクスは、同システムを搭載した自律・無人油圧ショベルが人による監督や介入なしの「オペレーター・アウト(Operator-out)」方式で現場投入されたのは今回が初めてだと明らかにした。
現場に投入された油圧ショベルの生産性は、現在、人と同程度の水準であることが把握された。ベッドロック・ロボティクスは、作業交代勤務1回のあいだに搬出した土砂の体積を基準に油圧ショベルの生産性を測定している。
ベッドロック・ロボティクスは、当該油圧ショベルを実際の建設現場に投入するため1年間の実証段階を進めたと述べた。テキサス州の土木工事現場やネバダ州の水処理施設工事現場にも、同システムを搭載した自律・無人油圧ショベルが投入された。ベッドロック・ロボティクス側は、今後は油圧ショベルやブルドーザーなど複数の機械が建設現場で協調して作業することを目標としていると明らかにした。
もう一つの油圧ショベル自動運転システム開発企業であるグラビス・ロボティクスは、ホルシム、日立など複数の建機メーカー製品に自律・無人ソリューションを供給し、製品実証を進めている。現在、製品出荷前からこのソリューションを搭載した完全自律・無人油圧ショベルの発売も控えている。
同社は先月、ソフトバンクから2億ドル規模のシリーズA投資を誘致した。グラビス・ロボティクスは今回の投資を通じて、自律・無人建設機械システム「グラビス・ラック」の商用化を加速する計画だ。
グラビス・ロボティクス関係者は「すでに多様な実機で現場検証を完了した」と述べ、「今回の投資を通じて建設市場全般にわたり、自律・無人システムを重機に統合する事業を推進する」と明らかにした。
韓国の主要建機メーカーも自律・無人油圧ショベルの商用化を準備している。HD建設機械は実際の建設現場に油圧ショベルを投入して製品テストを進めている。
HD建設機械は4月、スイス・ツーゲン地域の建設現場に油圧ショベル1台を投入し、実作業環境で油圧ショベルの作業性能と自律機能を検証する趣旨の現場実証を実施した。年内に韓国の建設現場でも同様のテストを行う予定だ。
斗山ボブキャットも建設機械製品にフィジカルAIを適用するため、6月に韓国のAI企業であるマウムAIと業務協約を結び、実証作業を進めている。昨年8月には京畿・安養に建設機械の電動化を目的とする研究センター「イフォース・ラボ(eFORCE LAB)」も開所した。
建設機械業界の関係者は「油圧ショベルは、一般のロボットが配備される工場とは異なり、現場の地形や環境がリアルタイムで変化するため自律化の進展は緩やかだったが、現在は技術が商用化水準に達した」と語った。この関係者は「ただ、韓国では自動運転車と同様に強度の高い規制が適用されている」とし、「規制にどう対応するかが早期商用化のカギだ」と付け加えた。