高麗亜鉛が9日に独立取締役4人と監査委員1人を選任する臨時株主総会を開く予定のなか、筆頭株主であるMBK・永豊コンソーシアムと、第2位株主で経営権を握る崔潤範(チェ・ユンボム)高麗亜鉛会長側が場外で攻防を繰り広げている。
双方は激しい票決が予想される監査委員1人をめぐって攻防を展開する一方、ファンド投資と会計処理を巡って激しく争っている。
高麗亜鉛は6日の声明で「世界二大議決権助言会社のみならず国内外の主要機関が『8対1』でMBK・永豊側が推薦した監査委員候補に反対の立場を示し窮地に追い込まれると、連日、事実歪曲に基づく世論戦に躍起になっている」と主張した。
今回の臨時株主総会で選任する独立取締役4人は、高麗亜鉛とMBK・永豊がそれぞれ推薦した候補が2人ずつ選任される可能性が高い。問題は監査委員1人である。
高麗亜鉛はデロイト安津(Deloitte Anjin)で会計・監査・財務アドバイザリー業務を担当したペク・インギュ檀国大学教授を候補に擁立した。MBK・永豊が擁立した候補はパク・ユギョン、オランダ年金(APG)資産運用のアジア太平洋責任投資・ガバナンス担当役員である。
これまでのところは高麗亜鉛側の監査委員候補者が優位だ。9つの議決権助言会社のうち韓国ESG基準院1社を除く8社がペク・インギュ候補を支持することが分かった。しかしMBK・永豊は「パク候補は社内の独立審査委員会を通じて推薦した候補だ」と主張している。また高麗亜鉛の持ち株を約10%保有するハンファグループ系会社やLG化学などに対し、パク候補支持を要請する公開書簡も送付した。
高麗亜鉛がプライベートエクイティ運用会社のワンアジアパートナーズが運用する複数の私募ファンドに資金を出資したことも争点だ。MBK・永豊は、崔会長が会社資金を私的に活用した不当支援および背任の疑いがあると主張する。
これについて高麗亜鉛側は「ファンドの投資可否は運用会社が投資審議とデューディリジェンスを経て独立的に判断する事案であり、高麗亜鉛はワンアジアパートナーズが運用するファンドの出資者(LP)として参加したと複数回明らかにしてきた」とし、「MBK・永豊は自らの主張を裏付ける客観的根拠を提示できないまま、『疑問・疑惑』といった推定的判断や恣意的につなぎ合わせた刺激的用語の羅列による歪曲と一方的主張を2年にわたり繰り返している」と述べた。
高麗亜鉛は永豊への攻撃にも乗り出した。永豊内部の会計処理の問題をまず精査すべきだというのが高麗亜鉛側の主張である。
高麗亜鉛側は「証券先物委員会(証券先物取引を監督する韓国金融委員会の機関、略称証先委)が公開した議事録によれば、永豊の環境浄化引当負債に関する審議のうち、証先委の重過失・故意の判断に関する問いに対し、金融監督院側は『故意の指摘3件は、環境当局の浄化命令があり、推定がすべて可能な状況であることを会社が認識している点で明らかに違いがある』と答えたという報道が続いている」とし、「故意の指摘がなんと3件に達するという内容は、ガバナンス問題が深刻だという傍証だというのが会計専門家の評価だ。永豊の監査委員会が本来の機能を果たしているのか、また当該事案に対する監査に着手したのかなどについて自らの弁明すらない」と批判した。
高麗亜鉛側は「MBK・永豊コンソーシアムは、またしても事実の歪曲と刺激的表現を前面に出した一方的主張を繰り返し、市場と株主に混乱を与える行態を続けている」とし、「敵対的買収・合併(M&A)のための世論操作とネガティブなフレーミングを通じて市場と株主に影響を及ぼそうとする意図が潜む行為だというのが当社の判断で、最後まで法的責任を問う方針だ」と述べた。