崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長が日本に新たなメモリー半導体工場を建設する案を検討していると明らかにした。SKハイニックスが持分を保有中の日本のNANDフラッシュ製造企業キオクシアとの共同生産の可能性にも言及した。
崔会長は2日、朝日新聞のインタビューで「キオクシアは多くの強みを持つ会社だ」とし、「キオクシアの将来戦略の中にSKハイニックスが入るなら、当社はいつでもパートナーになる考えがある」と語った。
共同生産・研究開発、サプライチェーン共有などで協力できるとの考えを示しつつも、「これ以上いかなる協力関係も構築できないのであれば、キオクシアへの投資を終了する」とも述べた。
キオクシアは東芝の半導体部門だったが、先月、最大株主が東芝から米系投資ファンドが運営する特別目的会社(SPC)「BCPE Pangaea Cayman 2」に変わった。
SKハイニックスは当該SPCが発行した転換社債を保有している。SKハイニックスが転換社債の転換請求権をすべて行使する場合、SPCの議決権を事実上掌握することが可能だとされる。すなわち、SKハイニックス→BCPE Pangaea Cayman 2→キオクシアという構図になるわけだ。
崔会長が海外工場建設を検討する背景には、人工知能(AI)ブームに伴うデータセンター向けメモリー半導体需要の爆発がある。崔会長は「データセンター向けメモリー半導体が20~30%不足している」と語った。
崔会長は、日本は半導体製造装置と部材(素材・部品)メーカーが集積し生産環境が整っていると判断した。崔会長は「日本はリスクと文化の面から見ても非常に魅力的な候補地だ」とし、すでに複数の自治体から誘致提案を受けていると述べた。具体的な候補地には言及されなかった。
崔会長の提案について、キオクシア関係者は朝日新聞に「SKハイニックスとは磁気抵抗メモリー(MRAM)の研究・開発で協力しており、メモリー半導体の一種であるDRAMの供給業者の一つでもある」とし、「今後も良好な関係を維持していく」と回答した。