米国に進出した韓国の造船・鉄鋼各社が現地人材の採用を加速している。米政府の補助金を活用しつつ、長期的な事業基盤も強化する戦略とみられる。
18日、造船業界によると、デイビッド・キム ハンファ フィリ造船所最高経営責任者(CEO)は最近、米ペンシルベニア州に所在するハンファ フィリ造船所で米連邦政府関係者と会い、造船用資機材のサプライチェーンと雇用創出に関して地域社会との協力を強化する方針を明らかにした。
デイビッド・キムCEOは「フィリ造船所の船舶1隻当たり1000カ所のサプライヤーと協力しており、このうち75%がフィラデルフィア地域のサプライヤーだ」とし、「現在、協力会社の従業員を含め2000人規模の就業者を1万人以上へ拡大する」と述べた。
ハンファ フィリ造船所は造船所の見習い規模と人材養成施設を拡充する予定だ。フィリ造船所は現在200人規模の見習いを今後500人規模へ増やす。造船所敷地内の新規教育施設も新たに建設する。現在21基の溶接ブースを95基へ増設するのが代表的な例だ。
ハンファ フィリ造船所が現地人材の拡充に注力するのは、米政府から補助金などのインセンティブを得る一方で、長期的な事業基盤も構築していくためである。
米労働省は1月、米国内の造船人材育成のため、ハンファ フィリ造船所近隣の教育機関2カ所にそれぞれ800万ドル、580万ドルの補助金を交付する計画を示した。補助金を通じ、ハンファ フィリ造船所は「国際造船フェローシップ・プログラム」を設立し、造船所の見習いを対象に溶接や鉄鋼作業などに関する訓練を実施している。
米国に進出した韓国の鉄鋼各社も現地人材の確保に力を入れている。米ルイジアナ州で製鉄所の着工を控える「ヒョンデ-ポスコ ルイジアナ・スチール(HPSL)」は、現地で必要な正規職の直接雇用人数を1300人と試算している。HPSLは製鉄所稼働に必要な大規模人員を現地大学との連携によって円滑に確保する戦略だ。
HPSLは現地の2年制公立大学「リバー・パリシズ・コミュニティ・カレッジ(RPCC)」と、来年下半期の開所を目標に鉄鋼人材養成センターを設立している。ここでは電気・機械の保守保全と先端製造の3領域で技能資格の取得を目標に、2年間の教育を実施する予定だ。
現代製鉄関係者は「韓国でも管理職や技術職の人材が製鉄所に投入されるが、大規模人員が必要なだけに現地での人材確保が極めて重要だ」とし、「地域社会との協力を強化せざるを得ない」と説明した。
イ・ウンチャン 産業研究院研究委員は「人材と生産技術力は設備投資と同水準で緊急かつ必要な課題だ」とし、「造船業の場合、設備が老朽化しているため、第一に生産体制の近代化が求められ、その次に人材と技術が入ってくる」と説明した。