ポスコの元請けと下請けが公式の交渉テーブルで向き合った。ポスコの社内下請け労働者が元請けと正式に交渉したのは、ポスコ創業以来初めてである。

ポスコ下請け労組は3月に慶北地方労働委員会からポスコの下請け労組に対する使用者性を認める判断を受けて以降、ポスコに交渉を要求してきた。その後、交渉の議題や手続きなどをめぐって双方の立場の隔たりが大きくなり、交渉開始が不透明になっていたが、ポスコ下請け労組は合法的なスト権確保手続きを踏んできた。

15日、ソウル鐘路区のトンファ免税店前で、全国民主労働組合総連盟が元請けとの交渉を求めてゼネスト集会を開催した。/ キム・スア記者

14日、民主労総全国金属労働組合ポスコ社内下請光陽支会(以下、下請労組)によると、この日午後2時、ポスコ光陽製鉄所の下請支会労働組合事務室で、ポスコと下請労組が初めて交渉の顔合わせを行った。この場には下請労組関係者とポスコ側関係者がそれぞれ10人・6人出席した。

初回交渉では労使が基本的な交渉手続きと産業安全の議題について意見を交わしたという。これまで対立を招いてきた賃上げなどの議題については議論しなかった。

この場で会社側出席者は「交渉を機に産業安全の側面で不祥事が生じないよう意思疎通の契機となることを望む」という立場を伝えた。労組側関係者も産業安全の保障に向けた会社側の環境改善とともに「今後、労使が受け入れられる内容で直接雇用の案件を扱ってほしい」という要求事項を伝えた。

これまで労使は交渉の周期や場所など基本的な交渉原則について立場の相違を示してきた。中央労働委員会のあっせん中止決定以降、6回行った実務会議でも、労使は交渉手続きに関する議論に集中的に取り組んできた。

下請労組は週1回の周期で光陽製鉄所と会社側の希望する場所を交互に移して交渉を進めることを要求している。これに対し、ポスコ側は隔週で交渉を行おうという立場だ。

今回の交渉の顔合わせは、ポスコ下請労組のスト権確保手続きが最終段階に入る状況で行われた。労組が合法的なストを行うためには、団体交渉決裂による中央労働委員会のあっせん手続きを経て、組合員の賛否投票を実施し、争議行為が可決されなければならない。

下請労組は今月10日から前日まで、ポスコ元請け交渉に対する組合員の争議行為賛否投票を実施した。投票参加者1172人のうち、1080人が賛成票を投じ、賛成率92.1%を記録し、合法的なスト権を確保した。下請労組は先月、中央労働委員会へのあっせん申請で「あっせん中止」の決定を受けた経緯がある。

このような状況で、ポスコ側が下請労組に顔合わせに臨むという立場を明らかにし、今回の交渉が実現した。

先にポスコは11日、日雇い労働者で構成された民主労総全国プラント建設労組(プラント労組)とも顔合わせを行った。プラント労組は4月に慶北地方労働委員会からポスコの使用者性を認める判断を受けて以降、交渉を要求してきた。

これに関連して民主労総側は、ポスコを相手に提起した第8・9次の労働者地位確認訴訟と第1・2次の賃金差額請求訴訟の一審判決などの法的リスクが元請けの負担として作用したと見ている。判決は20日に予定されている。

賃金差額請求訴訟は、2022年の労働者地位確認訴訟の第1次・第2次訴訟で勝訴し正規職に転換された労働者が、既存の正規職との賃金差について提起した訴訟である。

また、スト権確保手続きを終えた労組が実際にストを行う場合、生産支障の負担が大きくなる点も考慮されたとみられる。ポスコ社内下請光陽支会の労働者は約400人余りである。主に鋼材の移動・積載、溶銑の運搬など、鉄鋼生産工場で直接的な業務に従事している。

キム・ハンジュ民主労総企画局長は「交渉テーブルを開いた以上、最大限に組合員の権利を高めるための交渉を進める」と述べ、「会社側が個別の議題ごとに使用者性がないと主張する可能性もあるため、会社側の態度次第では今後、争議行為に突入する可能性も念頭に置いている」と語った。

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