韓国の二大液化石油ガス(LPG)輸入会社であるSKガスとE1が1〜3月期の決算発表で明暗を分けた。海外LPGトレーディング事業でSKガスは利益を計上した一方、E1は損失を出した影響である。内需市場では韓国政府の物価安定方針により国際LPG価格(CP)の急騰分を国内販売価格に転嫁できず、そろって損失を出した。
22日、業界によるとSKガスの今年1〜3月期の連結売上高は前年同期比44.2%増の2兆6,352億ウォン、営業利益は101.7%増の2,276億8,700万ウォンを記録した。これに対し同期間のE1の売上高は前年同期比19.6%減の1兆7,084億ウォン、営業損失は1,561億8,870万ウォンを記録した。
両社の営業利益は海外LPGトレーディングの実績で分かれた。トレーディング事業は地域間の価格差、需給調整、時差を活用して第三国と取引する一種のエネルギー仲介貿易を意味する。韓国のLPG市場の限界が鮮明になる中、両社は海外LPGトレーディング事業に目を向けた。海外売上が全体売上の半分を超える水準である。
SKガスは昨年下半期に積み上げたLPG物量を1〜3月期に取引して利益を確保したと説明した。1〜3月期のLPG事業部の営業利益は1,623億ウォンで、前年同期(615億ウォン)に比べて42%伸びた。SKガスの1〜3月期のLPG販売量は計229万7,000t(トン)で、このうち海外販売が141万6,000tと全体の62%を占めた。海外販売量は前年同期比52.3%増となり、売上と利益の成長を牽引した。
一方、E1は1〜3月期の海外LPGトレーディング事業で損失を出したと説明した。中東情勢によりホルムズ海峡が封鎖され物流量が減り、主要取引が滞った影響である。1〜3月期の全体売上のうち、海外売上は58%、内需売上は42%を占めた。
ただしE1は国際LPG価格とスポットLPG価格の差をヘッジ(リスク回避)する過程でデリバティブ評価益が反映され、税引前利益はプラスとなった。1〜3月期に2,272億ウォンの営業損失を計上したが、営業外利益が上乗せされ、法人税費用控除前純利益は512億6,800万ウォンを記録した。
SKガス、E1ともに具体的な数値は明らかにしなかったが、国内販売では損失を被ったと説明した。国際LPG価格、ウォン・ドル為替が上昇したが、韓国政府の物価安定方針によりこれを国内販売価格に反映できなかった影響である。さらに船舶運賃、保険料の上昇が重なり、業界ではkg当たり400〜500ウォン水準の値上げ要因が発生したとみている。今年の実際の値上げ幅はkg当たり225ウォンにとどまった。
韓国政府の物価安定方針が続くなか、4〜6月期の業績は1〜3月期と同水準となる見通しだ。FnGuideによると、直近3カ月の証券会社リサーチセンターで集計したSKガスの4〜6月期の予想営業利益は1,277億ウォンとなった。E1の業績推定値はない。
下半期の韓国国内LPG価格は一段と上昇する可能性が大きい。国際原油価格が上がれば国際LPG価格も上がるが、国内LPG価格は国際価格の上げ幅を時差を置いて反映する。今後、国際原油価格が下がっても、当面は国内LPG価格がさらに上昇する可能性があるということだ。LPGは代表的な庶民の燃料とされ、値上げ時には消費者負担が大きい。
ある業界関係者は「民需用LPGの場合、韓国政府の物価安定方針に同調し、値上げ分を販売価格に十分に反映できず、業績には原価負担の圧力として作用している」と述べ、「下半期は戦争の継続可否と国際LPG価格のボラティリティが大きく、予測不能な状況だ」と語った。