本店所在地を釜山に移したHMMが陸上職の社員に奨励金を支給する。本店移転への反発で労使対立が激化しスト直前まで至ったが、合意によりストが発生しなかったことによるものだ。
11日海運業界によると、HMMは最近、陸上職の社員を対象に1人当たり450万ウォンの労使合意奨励金を支給すると告知した。奨励金は今週中に支給される予定だ。先月30日本社移転に関する労使合意が行われてから約10日ぶりである。
HMMの社員は、船員が属する海上職と、営業・運営支援・戦略財務・管理支援などを担当する陸上職に分かれている。陸上職の数は昨年末基準で全社員の56%(1043人)だ。
大半がソウル永登浦区汝矣島洞の本社で勤務する陸上職の社員は、本店の釜山移転方針に強く反発していた。代表取締役を告訴・告発し、決起集会を開いてゼネストを予告したのも陸上職労働組合である。
彼らは会社側の本店移転推進が一方的だとして労働委員会に調停を申請し、争議権確保の手続きを踏んだ。先月30日に予定されていた2回目の調停会議でも会社側と合意に至らない場合はゼネストを行う予定だった。
しかし同月24日に「所在地変更以後の組織移転の規模や時期などは労使合意で進める」という会社側の提案を受け入れ、ストを撤回した。当時、合意案をめぐって実施した労組の賛否投票では約90%が合意に賛成した。
当時、本店所在地の移転に反対すべきだという意見もあったが、ストが発生すれば会社の全船舶の運航が不可能となり、荷主企業の信頼崩壊、海運アライアンス維持の脅威など回復が難しい被害が避けられないとの意見に力が集まった。
HMMは労使合意に基づき、8日に開かれた臨時株主総会で定款にソウルと規定されていた本店所在地を釜山に改めた。今月中に法人登記と事業者登録証の住所変更を終え、代表取締役室も移転する計画だ。
ただし、全体の移転規模と時期は今後の労使合意で決定するとしているだけに、当該案件が今後の焦点になる見通しだ。HMMに先立って釜山に本店を移したSK海運やHライン海運なども、陸上職の社員の一部のみを移したとされる。
HMM関係者は「釜山移転に反対した陸上職の社員が労使合意に至りストを行わなかったことに伴い、奨励金を支給するものだ」と述べた。