中国のロボット企業が韓国市場攻略に速度を上げている。これまで清掃ロボットや飲食店の配膳ロボットで韓国市場を席巻してきた中国企業が、最近は人の身体能力を補助するウェアラブル(着用型)ロボットからヒューマノイドロボットまで前面に押し出し、相次いで名乗りを上げている。膨大な内需データを基に革新的ロボットの商用化に成功した中国企業が、技術受容度が高く要求水準の厳しい韓国市場を最適のテストベッドに指名し、本格的な攻勢に出たとの分析が出ている。
◇「着ればアイアンマン」外骨格から3000万ウォン台ヒューマノイドまで
19日、業界によると中国のロボットスタートアップであるハイパーシェルは、韓国のサービスロボット企業ブイディロボティクスと手を組み、韓国市場攻略に乗り出した。ハイパーシェルは昨年、世界最大のIT展示会CESでAI(人工知能)ベースのアウトドア向け外骨格ロボットを披露してイノベーションアワードを受賞し、注目を集めた企業である。重量1.8㎏の外骨格ロボットを装着すると脚の筋力を増幅し、来場者の間で「アイアンマンロボット」と呼ばれた。
量産開始から1年半で口コミで広がり、韓国の消費者による直輸入だけで数百台に達するほど人気を得た。韓国市場の需要を確認したハイパーシェルは24日に公式ローンチイベントを開き、本格的な販売に入る。5日から進められている事前予約には13日基準で206人が名を連ねた。
本製品は腰と脚に装着する形態で、9個のロボット関節が人の動きに合わせて力を補う。装置に付いた14個のセンサーを通じてリアルタイムで動作データを収集し、AI動作エンジンとアルゴリズムがこれを分析して、使用者の動きに応じて最長25㎞まで最大1馬力の出力を補助する。ハイパーシェル側は「主なターゲット顧客層はハイキングやアウトドアを楽しむ人々であり、中国だけでなく米国、欧州、日本、韓国などハイキングが人気の地域で多くの資金支援を受けた」と述べた。
中国最大のヒューマノイドロボット企業であるユニトリーも韓国の流通網に深く食い込んでいる。イーマートは先月30日、ソウル永登浦店のエレクトロマートに常設の「ロボットストア」を開設し、ユニトリーのヒューマノイドロボットをはじめ複数のAIペットロボットなどの販売を開始した。韓国の販売代理店ロアスと協業し、消費者が量販店で家電を選ぶようにロボットを直接体験し購入できるB2C(企業と消費者間取引)チャネルを構築した。
売場にはユニトリーの量産型ヒューマノイドロボット「G1」と四足歩行ロボット「Go2」が展示された。身長127㎝、重量35㎏のG1は人のように歩き、座り、360度ライダーセンサーで周囲を認識する。価格はG1が3100万ウォン、四足歩行ロボットは399万ウォンに設定された。オープン直後、Go2が1台実際の販売につながった。
イーマート関係者は「ロボットは今や産業機器を越え、消費者のライフスタイルに合わせて選択する生活家電の領域へと拡大している」とし、「CESなど国際舞台で注目を集めたユニトリーヒューマノイドロボットの導入を皮切りに、B2Cロボット市場を先取りしていく計画だ」と語った。
◇「商用化元年」を過ぎた中国…厳格な韓国消費者を攻略
膨大な内需市場データと中国政府の全面的支援を背景に技術力を高めた中国ロボット企業は、海外市場の拡大に拍車をかけている。中国のロボット産業は昨年を起点に試作品段階を越え、大量生産体制を整えた「商用化元年」を迎えた。中国ロボット企業は自国の部品サプライチェーンを通じて製造原価を引き下げ、量産能力を確保した。実際、昨年のユニトリーのヒューマノイド出荷量は5500台を超えた。
これに加え、韓国市場は中国ロボット企業にとって一種のテストベッドとみなされ、進出が相次いでいるとの分析が出ている。国際ロボット連盟(IFR)の集計によると、2024年基準で韓国のロボット密度は製造業従事者1万人当たり1220台で、世界のトップだった。これは世界平均(162台)の7倍を超える数値である。ロボット経験が相対的に高いうえ、韓国の消費者が「中国製は安かろう悪かろう」という認識から離れ、技術力を高く評価する機運が形成された。
既に韓国の配膳ロボットの70%以上、ロボット掃除機市場の47%前後を中国企業が占めている。中国のロボット業界関係者は「200万ウォンに迫る中国のロボット掃除機が韓国市場のシェア1位を占めるなど、韓国の消費者は価格よりもソフトウエア性能やセンサー技術、アフターサービス(AS)、配送などを念入りに吟味して財布の紐を緩める傾向を示す」と述べ、「このため中国のロボット企業は韓国市場をアジア市場の橋頭堡とみなす場合が多い」と語った。