鄭義宣(チョン・ウィソン)会長がインドの国民企業として生まれ変わる「ホームブランド」戦略を掲げるなか、現代自動車グループがインド投入車種を検討している。足元ではインドが道路事情や所得などの現地条件上、セダンよりスポーツユーティリティ車(SUV)、大形より小型を好む傾向が強いことから、小型SUVを中心に販売戦略を組んだ。現代自動車グループは世界3位市場となったインドを先取りするため、今後は中・大型車に加え高級ブランドのジェネシスまでラインアップを拡大する計画だ。
3日、完成車業界によると、現代自動車は2027年のインド正式発売を目標に現地戦略車種を開発している。現代自動車グループ初のインド特化型電気自動車となるこの車両の車格は軽AセグメントSUVで、キャスパーエレクトリックとは別モデルである。現代自動車はインドの現地サプライチェーンを活用して当該車両の開発を完了させる計画だ。現代自動車関係者は「インドの顧客が好むデザインと商品性を備えた車両になる」と語った。中国電気自動車ブランドと競合する見通しだ。
現代自動車グループにとってインドは現在、米国、韓国、欧州に次ぐ4番目の市場である。インド自動車工業会(SIAM)によると、インドの乗用車市場は今年6%成長する見通しだ。SIAMは、インド国民の自動車保有率はまだ低いが、毎年所得が増加しているうえ、都心再開発の拡大などにより乗用車需要が高まるとみている。現代自動車はインドが急速に成長していることから、戦略車種を投入して米国に次ぐ第2の販売拠点に育てる計画だ。
現代自動車・KIAが示した今年のインド市場目標成長率はそれぞれ3.1%・7.8%だ。現代自動車は昨年57万5000台から59万2000台まで、KIAは昨年20万8000台から30万2000台まで販売台数を引き上げる方針だ。
KIAは6年ぶりにフルモデルチェンジしたセルトスを韓国よりインドに先行投入した。小型SUVの嗜好が高いことから、販売台数を伸ばす戦略だった。昨年インドで販売された乗用車448万台のうちSUVは254万台だった。セルトスは昨年インドで7万1200台売れた人気モデルである。10万3879台を販売したソネット(インド戦略モデル)に次ぎ、KIAの販売モデルの中で2位に当たる記録だ。KIAはセルトスのインド販売目標を10万台と示した経緯がある。
現代自動車が今年インドに新車を投入するかはまだ不透明だが、ラインアップ拡大の方針は維持する。先に現代自動車グループは2030年までにインドで新車(年次改良などを含む)26モデルを投入すると明らかにした。
とりわけ現代自動車はグローバルで人気の大形SUV「パリセード」の投入を検討している。当初は今年の投入を予定していたが、小型SUVの嗜好が非常に強いため、状況を見守ることにしたと伝えられる。自動車業界関係者は「インドは未舗装路が多く、路面からの衝撃を抑えられるSUVの嗜好が高い。特に狭い道路が多く自動車税も高いため、小型SUVをより好む国だ」と述べた。
ジェネシスの進出も検討している。現代自動車グループは昨年、ジェネシスのインド法人を設立した経緯がある。ジェネシス関係者は「まず法人を設立した段階で、進出時期と投入車種はまだ決まっていない」と語った。高級車市場は約5万台規模で、他の先進市場に比べてまだ小さいと判断したためとみられる。
現代自動車グループ側は「インドを拠点にアジア・太平洋地域でのシェア拡大に注力する」とし、「CKD(コンプリートノックダウン、半完成品)生産を増やして製品原価を引き下げる戦略も並行する予定だ」と述べた。