中小企業の技術流出事件で被害を受けた企業の立証負担を軽減するための「韓国型ディスカバリー制度(K-ディスカバリー)」が初めて導入される。
中小ベンチャー企業部は、技術資料の不正流用行為に対する証拠アクセス権を強化する内容を盛り込んだ「大・中小企業共生協力促進に関する法律」(共生協力法)改正案が国会本会議を通過したと29日明らかにした。
改正案は、技術流出の紛争の度に提起されてきた情報の非対称性の問題を解消するため、K-ディスカバリーを導入するという内容が主な骨子である。証拠開示制度は、民事訴訟などの法的紛争において、審理前に当事者同士が互いに関連証拠資料を要求・提出する手続きである。米国、ドイツ、日本などでは既に実施されている。
今回の改正案により、技術流出に関する損害賠償訴訟で申請人の要請に応じ、裁判所が指定した専門家が当事者の事務所・工場などを訪問して資料を閲覧・調査し、裁判所がその結果を証拠として認めることができるという内容が盛り込まれた。
事件当事者が申請し裁判所がこれを認めれば、法廷外での録音や映像録画などの方式による当事者間の尋問も許容される。その結果も裁判所で証拠として活用できる。
技術資料の不正流用行為の立証や損害額算定に必要な資料が毀損・滅失されるおそれがある場合、裁判所が資料の保全を命じることができる根拠も整備した。
あわせて、裁判所が迅速に審理を進め実体を究明できるよう、中小ベンチャー企業部が実施した行政調査資料を提出できるようにした「資料提出命令権」も導入された。受委託取引の締結以前に発生した技術資料の不正流用行為も法の適用を受ける。
中小ベンチャー企業部は、今回の改正案により被害中小企業の証拠確保が容易になると見込んでいる。権利救済と正当な損害賠償の可能性が高まり、証拠アクセスの強化自体が技術流出を抑制する予防効果もあるとの見方も出ている。
専門家中心の証拠調査によって複雑な技術争点の事実確認が容易になり、訴訟も迅速に進むと見ている。
韓聖淑(ハン・ソンスク)中小ベンチャー企業部長官は「韓国型ディスカバリー制度の導入は、技術流出被害中小企業が証拠アクセス権を確保する制度的転換点になる」と述べ、「中小企業の汗と努力で開発した技術が正当に評価され、手厚く保護される公正な市場環境の醸成に努める」と語った。