高価格帯製品の需要が減少するなか、中古高級腕時計プラットフォームが市場の注目を集めている。新品価格に負担を感じた消費者が中古時計を探し、正規品の鑑定・保証を提供するプラットフォームを中心に取引の信頼が強化されているとの分析が出ている。偽物流通を根本的に遮断できる鑑定・保証体制の高度化が今後の成長を左右する課題とされる。
18日スタートアップ業界によると、ベンチャー投資会社を中心に中古高級腕時計プラットフォームが投資先として取り沙汰されている。中古高級腕時計コマース「ワッタイム」運営会社テイミングラボが昨年2月にカカオベンチャーズ、マッシュアップベンチャーズなどからシード投資を誘致した。金額は非公開である。中古高級腕時計取引プラットフォームを運営するドゥナムの子会社バイバーは昨年12月にMUSINSAから40億ウォンを調達した。MUSINSAは出資比率100%を保有するMUSINSA合資組合1号を通じてバイバーの有償増資に参加した。
テイミングラボは2022年に設立され、中古高級腕時計の購入から鑑定、修理まで取引の全過程を支援するプラットフォーム「ワッタイム」を運営している。自社による直仕入れの中古高級腕時計を販売する。リアルタイム鑑定と価格算定システムで消費者から時計を確保し、日本・香港・米国・中国など4カ国以上にわたる20余りの専門リセール業者とつなぐ構造だ。
バイバーはドゥナムが2021年6月に設立した中古高級腕時計取引プラットフォーム運営事業会社である。暗号資産以外に実物資産の取引市場へ投資するために設立したとの評価が支配的だ。バイバーは個人間取引(C2C)を基盤にソウルの狎鴎亭と蚕室に店舗も開いた。狎鴎亭は体験と相談に焦点を当て、蚕室は実際に時計を販売する目的で運営している。消費者は時計を試着し、その場で購入できる。
ただしテイミングラボとバイバーはいずれもまだ有意な収益を達成していない。テイミングラボは2023年と2024年にそれぞれ8000万ウォン、約9400万ウォンの売上を計上したが、1000万ウォン超の営業赤字を記録した。
バイバーも2022年から2024年まで約204億ウォンの累計包括損失を計上した。包括損失は企業が1年間で実際に被った損失の総額である。ドゥナムは昨年12月、運転資金投資の名目でバイバーに160億ウォンを出資し、普通株450万株を取得した。
損失が続くなかでも、業界では中古高級腕時計が実需と資産の性格を同時に備える点がプラットフォーム投資関心につながっていると分析する。高級ブランドの値上げと消費マインドの萎縮で高級品嗜好は低下しているが、時計はグローバル市場でも価格変動性が大きくなく、一部モデルは中古市場でも価格の防御力が高い。
中古高級腕時計プラットフォームが実物資産ベースの金融へ拡張できる潜在力もある。鑑定・保証体制さえ整えば、資産トークン化(RWA)などへの拡張が容易である。短期の収益性は限定的だが、中長期的には実物資産の取引と金融をつなぐインフラへ成長する可能性が投資の背景として挙げられる。
今後の課題は鑑定・保証体制を高度化し、偽物の流通を遮断することにある。企業再生手続きを進めているオンライン高級品プラットフォームBALAANや限定品取引プラットフォームKREAMなどで取引されたスニーカーが偽物論争に包まれた事例もあった。これにより中古高級品取引市場全般で信頼確保の重要性が高まった。
業界関係者は「鑑定基準の標準化と保証責任を誰がどこまで負うのかが長期的な生存を分ける」と語った。続けて「信頼インフラが積み上がってこそ市場が維持され、資産トークン化といった金融拡張も図れる」と述べ、「プラットフォームの成否は取引規模より検証体制の完成度に懸かっている」と付け加えた。