トヨタグループのトヨダ・アキオ会長が昨年末、現代自動車から「2025 ワールドラリー選手権(WRC)」優勝の祝意を受けたことに言及し、「ライバル間の『コール・アンド・レスポンス(Call and Response)』は本当に見事なコミュニケーションだ」と語った。
トヨダ会長は9日、千葉県の幕張メッセで開かれた「2026 東京オートサロン」プレスカンファレンスで、「2025年 10大ニュース」の9位として「WRCトリプルクラウン達成と韓国からの祝福」を挙げた。昨季のWRCでトヨタはマニュファクチャラー・ドライバー・コ・ドライバー部門をすべて制覇した。
これを受け、現代自動車は昨年12月22日、トヨタ・ガズー・レーシング・ワールドラリーチーム(TGR-WRT)を祝う広告を韓国と日本の主要媒体に掲載した。2024年に現代ワールドラリーチーム所属のティエリー・ヌービルがドライバー部門で優勝した際、トヨタが出した祝賀広告への返礼の性格もある。広告は「Beyond competition(競争を超えて)」という文言とともに、トヨダ会長など主要人物の姿を収めた。
この日トヨダ会長は「現代自動車とフォード、トヨタが最上位カテゴリーで熾烈に競っている」とし、「このような公開の勝負が展開されている点が重要だと考える」と強調した。
さらに「もし彼ら(現代自動車)が勝ったなら当然祝われるべきことだ」と述べ、「当初はマニュファクチャラー選手権は現代自動車が持っていくと思っていたが、土壇場での奇跡的な変化でトヨタが優勝した」と語った。トヨタの逆転により、あらかじめ現代自動車の勝利を祝うために用意していた広告案を修正しなければならなかったという舞台裏も明らかにした。
トヨダ会長は現代自動車とのこの関係を「コール・アンド・レスポンス」と説明した。すなわち一方のチームが圧倒的な技術力を先に示せば、競合はそれを上回るためにより革新的な技術を開発して応じるという「健全な競争」の関係だということだ。
トヨダ会長は以前から「クルマをつくる人は皆仲間だ」という哲学を繰り返し示してきた。実際に鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車会長とも親交が深い。2024年10月には両社が京畿・龍仁市のエバーランド・スピードウェイで「Hyundai N × トヨタ・ガズー・レーシング・フェスティバル」を共同開催した。直後の1カ月には愛知県で「2024 WRC」が開かれ、鄭会長が自ら現地を訪れトヨダ会長と顔を合わせる場面もあった。