6日(現地時間)、米国ラスベガス・コンベンション・センター(LVCC)で開幕した世界最大の家電・IT展示会「CES 2026」で、複数のグローバル・モビリティ企業がヒューマノイドロボットと人工知能(AI)を適用した各種新技術を披露した。完成車メーカーはもちろん、部品メーカーや建設機械メーカーなども相次いでロボットとAI関連技術を公開した。
現場で会ったモビリティ業界関係者は「昨年テスラがFSD(Full Self-Driving)を商用化し、今後多くの完成車企業が完全自動運転技術を搭載するだろう」と述べ、「伝統的な形態の自動車だけで競争する時代は幕を下ろす可能性が大きい」と語った。
この関係者は「自動車などモビリティ企業が既に保有する技術を活用して最も速く進化できる分野がロボットだ」とし、「このため複数の企業がロボットとAIを適用した市場開拓に積極的に乗り出している」と説明した。
◇ 開幕から閉場直前まで来場者が列をなした現代自ブース
モビリティ企業が集まるLVCCのウエストホールで最も人が集中したのは現代自グループの展示館だった。現代自グループの展示館に入るために待つ来場者の行列だけで約40mに達した。列の最後には「入場まで45分ほど待つ必要がある」という標識が掲げられていた。
この日現代自の展示館に登場した自動車はアイオニック5ロボタクシーと駐車ロボットの実演を補助するEV6のわずか2台だけだった。展示の主役として来場者の視線をさらった展示物は、現代自グループの系列会社であるボストン・ダイナミクスが初公開した電動式ヒューマノイドロボット「アトラス」だった。
アトラスの研究用モデルが部品を取り出して別の場所へ移す様子を実演すると、来場者は携帯電話を取り出して撮影を始めた。ボストン・ダイナミクスの四足歩行ロボット「スポット」は背中に取り付けられた腕を持ち上げ、はさみ形の手先を動かして来場者と交流し、階段を上って配管を整備することもした。
現代自ロボティクスラボがCES 2026で初披露したモビリティロボットプラットフォーム、モベッド(MobED)への関心も高かった。現代自グループの関係者が4つの車輪が付いたモベッドをスクーター形態にした「モベッド・アーバンホッパー」に乗って移動すると、あちこちから感嘆が上がり、商用化の時期や購入方法などを尋ねる来場者も見られた。
このほか、現代自の産業用着用ロボット「エクスブル・ショルダー」の体験スペースも設けられ、午後5時を過ぎるまで順番待ちの人波が押し寄せた。
◇ 米・中企業もAI自動運転・ロボットを前面に
米国のモビリティ企業もAIに基づく自動運転とロボティクス技術を披露した。消防車など特殊車両のメーカーであるオシュコシュは建設用ロボットのエンドエフェクタを公開した。カメラなどが搭載されたリフトがHビーム(アルファベットH形の柱)を持ち上げると、油圧ショベル形状の無人ロボットがHビームを自動で溶接した。空港で航空機内の手荷物を運ぶ無人ロボット「ストライカー・ボルテラ」も展示された。
農機メーカーのジョンディアは超大型脱穀機「S7」をブース中央に展示した。この機械は毎秒トウモロコシ250本を収穫し、15万6000個の粒を分離する機能を備える。カメラとライダーを搭載しており、AIが作物を認識した後に収穫と選別の反復作業を担う。ジョンディアの関係者は「農業分野のAI自動運転技術は建設現場にも拡大し得る」と説明した。
日本の建設機械メーカー、クボタはローダーを装着したロボットプラットフォーム「KVPR」を公開した。人が直接搭乗せず、別の空間からジョイスティックで操縦する形態だ。電気エネルギーで駆動する。ただしこのローダーはコンセプトモデルである。クボタの関係者は「クボタがまだ研究・開発しているモデルで、商用化は現在検討中だ」と述べた。
中国の完成車メーカーであるジーリー自動車は自動運転技術を公開した。各車両の中央にはウルトラソニックライダーとスマート電気駆動システムなどを配置した。ジーリー自動車側は、これらの部品を活用してレベル2とレベル3の間に相当する自動運転システムを車両に搭載できると説明した。これは自動車線変更やステアリングホイールから手を離せる水準を指す。
◇ ヒューマノイドロボットに参入した自動車部品メーカー
ベアリングや高精密部品などを生産するドイツの自動車部品メーカー、シェフラーはCES 2026でヒューマノイドロボット用アクチュエータを展示した。アクチュエータはロボットを動かしたり姿勢を制御したりする部品で、ヒューマノイドロボットに必須で搭載される。シェフラーは自社のアクチュエータを装着したロボットがベアリングを運ぶ場面を実演した。
HLグループもロボット用アクチュエータと自律物流ロボット、AI基盤のソリューションを前面に打ち出した。HLマンドは胴体・指用アクチュエータを今回のCESで初めて公開した。HLマンドはロボット用アクチュエータの開発を2021年に初めて開始し、昨年から本格的にヒューマノイド用アクチュエータの開発に乗り出した。このほか、データセンターなどでAIが電気スパークセンサーを感知して火災を防止する検知センサー「ヘチ」も披露した。