2024年の米国市場では完成車メーカー各社の販売実績が各社の価格政策により明暗が分かれたことが分かった。ドナルド・トランプ政権が課した高関税を価格に転嫁しなかったトヨタと現代自動車・起亜などは販売台数が大きく伸びた一方、価格を引き上げたフォルクスワーゲンは2桁の販売減少率を示した。
トヨタの北米法人は5日(現地時間)、2024年の販売台数が214万7811台で前年比8.1%増加したと明らかにした。これは2017年以降で最も多い数値である。主力セダンのカローラハイブリッド・カムリハイブリッドとスポーツ用多目的車(SUV)のカローラクロス、4ランナーハイブリッド、RAV4などが相次いで販売記録を更新した。
現代自動車と起亜は2024年にそれぞれ90万1686台、85万2155台を販売したと集計された。前年対比でそれぞれ7.8%、7.0%ずつ増加した。両ブランドとも3年連続で販売新記録を達成した。
このほか、ホンダは前年より0.4%増の129万7144台を販売し、日産も87万3307台で0.9%増加した。
一方、フォルクスワーゲンは2024年の販売台数が32万9813台で前年対比13%急減した。2022年以降、3年ぶりに販売が減少に転じた。フォルクスワーゲンは2023年には9.3%、2024年には15.0%それぞれ成長していた。
米国の自動車専門メディア、エレクトレックは「2024年の米国完成車市場は全体として安定的な成長を示したが、フォルクスワーゲンは低調な実績を記録した」と評価した。米国の市場調査会社オムディアによると、2024年の自動車販売台数は1620万台で前年対比2.4%増えた。
完成車メーカーの明暗を分けた要因は値上げの有無であった。フォルクスワーゲンは2024年4月、ドナルド・トランプ米国大統領がすべての輸入自動車に25%の関税を課すと、これを消費者価格に転嫁した。2024年9月にフォルクスワーゲンのモデル別価格は2.9〜6.5%ずつ引き上げられた。
フォルクスワーゲンによると、2024年3四半期時点の米国販売に占める現地生産分(20万台)は、メキシコ(28万7000台)とドイツ(24万台)からの輸入分の半分にも満たない。関税の影響をそれだけ受けやすい構造である。
一方、トヨタと現代自動車・起亜など他ブランドは2024年は値上げせずに耐えた。その結果、いまのところ米国の自動車価格に関税が大きな影響を及ぼしていない。米国の市場調査会社JDパワーは、2024年12月の新車平均小売価格が4万7104ドル(約6800万ウォン)で前年同月比1.5%の上昇にとどまったと伝えた。
ただし、現代自動車・起亜やトヨタなども今年は関税を反映して値上げする見通しだ。トヨタの場合、米国販売の約23%が日本産で、28%はメキシコとカナダで生産して供給している。
デービッド・クリスト、トヨタブランド北米事業総括は「米日通商交渉を妥結して関税を15%に引き下げたが、価格を据え置くのは難しい」と述べ、「どのブランドも関税を転嫁しない価格で持ちこたえ続けることはできないだろう」と語った。トヨタは今年、2〜3回にわたる値上げがあり得ると予告した。
これにより、今年の米国自動車市場は縮小する可能性が大きい。米国の市場調査会社コックス・オートモーティブは、景気成長の鈍化と電気自動車補助金の終了などで需要が減り、年間自動車販売台数が2.4%減少すると予想した。米国の完成車専門情報会社エドマンズも、関税関連コストの増加と経済不確実性により、今年の販売台数は横ばいか小幅減少にとどまるとの見通しを示した。